世界遺産や国宝、観光名所として、全国各地に残されるお城。

大切な文化財であるお城ですが、中には歴史上その場に存在しなかったのに、現代になって登場したおもしろいお城があることをご存じでしょうか？

それが、静岡県熱海市にある「熱海城」です。今回は、そんな熱海城についてご紹介していきます。

1959年に建てられた「熱海城」

JR伊東線・静岡駅から10分ほど車を走らせると、熱海屈指の観光名所「熱海城」に到着。

熱海城は、戦国時代に築城する計画があったものの実現せず、1959年に観光施設として建設されました。鉄筋コンクリートで、外観は5重、内部は6階建てに作られたお城風の建築物は、「天守閣風建築物」と呼ばれるのだそうです。

まるで本物のお城！いざ熱海城へ入城

海抜100m、錦ヶ浦の山頂にそびえる熱海城。外観だけ見ると、歴史に名を残す有名なお城と遜色がないように見えます。

私たち日本人からすると、お城の周囲にお堀がないことや城壁がないことなどから多少の違和感は覚えますが、海外の人たちからしてみると本物のお城のように見えるかもしれません。

1階：温泉街ならではのサービス「足湯」

1階には、甲冑や日本刀などが展示されている武家資料館があります。

大きな飾りのついた甲や馬に装着する鎧など、めずらしい資料が多く展示されています。ケースの中に手を入れて、本物の日本刀の重みを体験できるコーナーもありますよ。

思っていたよりもしっかりした戦国時代やお城の博物館なんだな、と思ったときに現れるのが、「足湯」の文字。1階のバルコニーに、絶景を眺めながら旅の疲れを癒やすことのできる足湯が設けられているんです。

本格的なジェット足湯で体中がぽかぽか温まります。お城の中に足湯があるなんて、さっそく普通のお城とは異なる一面を見せてくれます。

2階：マッチ棒のお城がすごい！日本城郭資料館

2階には日本全国のお城に関する資料が展示されており、姫路城や江戸城の大きなジオラマ、全国の城が描かれた城郭画など、お城の魅力を知ることができます。

資料とともに展示されているのが、マッチ棒で作られたお城の模型。マッチ棒を3万～4万本以上使って作られたお城の模型は驚くほどの精巧さ。個人で作られていたものを譲り受けたそうです。

3階：浮世絵展と大人の春画展

3階は「浮世絵・春画展」。展示内容から「春画展」のみ18歳未満は入場禁止ですが、浮世絵展は入場可能です。

美人画や町人の生活の様子を描いた浮世絵がとても興味深く、思わず見入ってしまいます。写真がない時代についても、浮世絵のおかげで、当時の生活を伺い知ることができます。

4階：江戸時代のクイズに挑戦

4階には江戸庶民の娯楽だったとされる「なぞ絵・遊び絵」が展示され、クイズに参加することができます。文字ではなく、絵で描かれたクイズなので小さな子どもも楽しく遊べます。

展示されたなぞ絵の中に6問対象の問題があり、全問正解すると熱海城オリジナルの根付やバッジなどがもらえます。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

5階：みんなで記念撮影！江戸体験コーナー

5階は、江戸時代の衣装に身を包んで写真撮影が楽しめる「江戸体験コーナー」があります。

お姫様気分で駕籠（かご）に乗ってみたり、屏風の前に座ったり…。江戸時代の町娘になってみるのもいいかもしれません。一緒に訪れた方と一緒に写真撮影を楽しみましょう。

6階：パノラマ展望天守閣

6階はお待ちかねの「展望台」。地上43mの場所にある、360℃を見渡せるパノラマ展望台です。

熱海市街はもちろん、伊豆半島や房総半島、初島や大島まで見渡すことができ、双眼鏡を使えばスカイツリーも見えるのだとか。自然に囲まれた美しい熱海を展望台から眺めましょう。

地下1階：入場者無料のレトロなゲームセンター

6階まで楽しんだら、ぜひ地下1階へも降りてみてください。地下にはレトロな「ゲームセンター」があり、入場者は無料で遊ぶことができます。

エアホッケーや卓球などみんなで楽しめるゲームから、太鼓の達人やレーシングゲームなどちょっと懐かしいゲームがそろいます。ボルダリングも楽しめますよ。

おもしろ観光施設！熱海城を楽しもう

今回は熱海のおもしろ観光施設「熱海城」をご紹介しました。

敷地内には「熱海トリックアート」もあるので、訪れた際にはぜひそちらでも遊んでみてくださいね。次の休日は、ぜひ熱海城に訪れてみてはいかがでしょうか。

 

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