明日行っても馴染めそう。もはや日本すぎる「ベトナム」の日常とは?
日本に関心を持ち、現地でカルチャーを体験したいと来日する外国人が多い昨今。反対に、日本人が海外に訪れた時、異国の地で日本の影響を感じる瞬間は少なくありません。
そこで今回は、取材で訪れたベトナムで「日本」を感じたできごとをご紹介します。
ベトナムで「日本人サッカー選手」が大人気
まず最初は、「サッカー」の話題から。ベトナムでもサッカーは人気で、トップリーグのVリーグが国内にあります。
ベトナムサッカー界と日本サッカー界はそれなりに人的交流があり、2021年に日本の松井大輔選手がベトナムのサイゴンFCに移籍したり、2014〜2016年には代表チームの監督に三浦俊也さんが就任しました。
そんなベトナムで、現在大人気の日本選手がいるようです。
ベトナムの首都ハノイの観光スポットである「トレインストリート(民家のギリギリを電車が通過する場所)」で、人気の卵コーヒーを待っていると、カフェの2階席から日本の国旗をこちらに示してくる現地の大学生がいました。
ロミオとジュリエットのように、こちらは1階から見上げ、大学生たちは2階から見下ろす形で会話が始まりました。
『趣味は何?』『現地で今、何が流行っているの?』などと2階に向かって聞いてみると、上からこちらに向かって『サッカー、久保!』と教えてくれました。
気になったので2階に上がって話を聞けば、久保建英選手はベトナムで最も有名な日本人サッカー選手の1人なのだとか。世界4大リーグのひとつであるリーガ・エスパニョーラの活躍も相まって、ベトナムでの知名度がアップしているのかもしれません。
ちなみに、別の場所では、元サッカー日本代表の吉田麻也選手のユニフォームを着た現地の人もいましたよ。
「ホンダ」はもはやバイクの代名詞
続いては、ベトナムの交通事情について。ベトナムはとにかく「バイク」が多いです。
車が高価すぎるため手に入らないという事情がある上に、都市部は交通量が多くて車では運転しづらいため、バイクの方が移動が便利なようです。
現地の人の運転で、ホーチミンの街を2人乗りで走る機会がありましたが、夜の街を走るバイクはとにかく気持ち良かったです。
『ベトナム人は仮に車を買えるようになっても、バイクは手放さないと思う』と現地人のガイドさんも言っていました。ベトナムでは、2人乗りはもちろん3〜4人乗りも当たり前なので、家族の移動手段としても使われているようです。
そんなベトナムで見掛けるバイクのメーカーは、ほとんどが「Honda(ホンダ)」製。
聞けば、ベトナムでは「ホンダ」というメーカー名が、「バイク」の代名詞にすらなっているのだとか。『ヤマハのホンダ(バイク)を買った』みたいな会話が存在するわけですね。
リキシャでハノイの中心部を連れ回してくれた運転手は、英語がまったく通じなかったのでほとんど会話になりませんでしたが、「ホンダ」の単語だけは通じてお互い笑顔になれました。