外国人がなぜ村に殺到? 日本で唯一、村の名前に“温泉”がつく「野沢温泉村」散策
野沢温泉蒸留所で楽しむクラフトジンとウィスキー
そんな野沢温泉の今の顔ともいうべき存在が「野沢温泉蒸留所」。豪雪地帯である野沢温泉は昔から水が美味しいことでよく知られ、その野沢温泉の大自然に惚れ込んだ人々によって立ち上がったこの蒸留所では、クラフトジンとウィスキー作りを行っています。
すでに世界的な大会で金賞を受賞するなど高い評価を得ているのでご存じの人も多いはず。2022年にオープンした蒸留所は、温泉街の中心「大湯」から徒歩数分の場所に位置し、ショップやバーも兼ねたオープンな空間。
おしゃれな店内は見てまわるだけでも楽しく、ジンの試飲や蒸留所ツアーも行われているのでぜひ立ち寄ってみて。バーとしての利用も可能なので、湯上がりにクラフトジンを嗜む人の姿も。なかなか新しい温泉の楽しみ方です。
- 野沢温泉蒸留所
- 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9394
- 0269-67-0270
- 定休日:火曜/水曜
- 月曜~土曜12:00~19:00/日曜12:00~17:00
- ホームページ
野沢温泉定番観光スポット
イマドキスポットと並んで、もちろん昔ながらのスポットも。散策で観光客が必ず目指すのは、温泉街の端に位置する「麻釜(おがま)」。30余りある野沢温泉の源泉のひとつで、90度の源泉がこんこんと沸く湯だまりを眺めることができます。
昔はこの湯だまりに麻をひたし柔らかくしていたそうで、現在でも地元の人々が野沢菜を茹でたり、あけびつるをひたすのに使われています。すぐ横の土産物屋では温泉卵が売られているので、温泉卵を頬張りながら眺めるのが定番。
また、村を一望する地元の神社「金毘羅大権現」や、野沢温泉発祥の寺と言われる「建命寺」、温泉を祀った「湯澤神社」など、温泉村らしい情緒にあふれた風景もしっかり残されているので、温泉めぐりの合間にぐるりと村を一周してみて。
そして、野沢温泉の風物詩といえば「朝市」が有名。毎週日曜日の朝、温泉街の目抜き通りに地元の特産品や新鮮な野菜をはじめ、コーヒーやパンなどを販売するお店が並びます。
共同浴場で一風呂浴びて熱い温泉で目を覚まし、コーヒー片手に朝市のお店を覗いて歩く朝の散歩時間が楽しめます。
こういった共同浴場や朝市で出会う地元の人同士の会話や笑顔にこそ、野沢温泉の魅力が詰まっているような気がします。
人口3,600人の小さな村「野沢温泉」。冬には雪に閉ざされてしまうこの山間の小さな集落では、洋と和、新しいと古いが自由自在に混在しています。
若いスタッフが多いせいか全体的に活気にあふれ、さまざまな国の観光客を受け入れている姿は実にのびやか。訪れた観光客は、“あつ湯”効果も合わさって元気のエネルギーをもらえること間違いありません。
外湯めぐりを楽しむためにも、ぜひとも日帰りではなく泊まりで訪れて欲しい場所です。ちなみにウィンターシーズンの野沢温泉はカナダのウィッスラーのようなので、国内で海外旅行気分を味わいたい人はウィンターシーズンの野沢温泉へ。
- 野沢温泉
- 長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷9817
- 0269-85-3114(観光産業課)
- 野沢温泉村ホームページ
- 野沢温泉マウンテンリゾート観光局 オフィシャルウェブサイト
- image by:小林繭
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