これが日本の美女。古今東西「美人」と呼ばれた女性たちの変遷
江戸時代の美人
江戸時代の美人の特徴はこちら。
- 色白できめ細かい肌
- 細面
- 小さめな口
- 富士額
- 涼しげな目元
- 鼻筋が通っている
- 黒髪
「鼻筋が通っている」、「黒髪」などの美人条件は、平安時代も戦国時代も共通していますね。
とはいえ江戸時代といっても1603年から1868年までの265年間を指すので、江戸初期から後期までにもさまざまな違いがあります。
江戸初期といえば、「浮世絵」の時代。美人をモチーフに描かれたのが「美人画」と呼ばれる浮世絵でした。この美人画を見ると、江戸時代の人たちの美に対する価値観が見えてくるかもしれません。
江戸時代の浮世絵師として活躍した喜多川歌麿が描いた美人画がこちら。
現代の絵画とは違い、特長的な浮世絵の美人は、みなさんも見たことがあるかと思います。そしてこれだけではいまいちピンとこないのが正直なところ…。
ですが、江戸の幕末に入ると、「絵画」だけではありません!「写真」もたくさん残されているのです。
江戸時代に生まれたシーボルトのお孫さん「楠本高子」(長崎出身)
幕末を代表する美人のひとりともいわれる、楠本高子。彼女は楠本イネの娘で、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトの孫に当たります。
母のイネは、ドイツ人医師であったフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトと遊女の瀧との間に生まれているので、娘の高子はこの時代にしてはめずらしいドイツ系のクォーターです。
また彼女は、漫画家・松本零士さんの作品『銀河鉄道999』に登場するメーテルのモデルともいわれています。
一見、切れ長の目の和風美人ですが、どこかエキゾチックさも同時に漂わせている、魅惑の美人です。
坂本龍馬の妻「楢崎龍」(京都出身)
「お龍」の愛称で呼ばれていた、楢崎龍。名前もかっこいいですが、顔立ちもシャープでキリリとしています。京都生まれなので、いまでいう「京美人」でしょうか。坂本龍馬もメロメロだったに違いないでしょう。