ヤリたくなってもヤッちゃだめ!日本にはない海外の意外なルール
このところグローバル化が進み世界は画一化している印象もありますが、一方で各地には色濃い文化も残っています。
例えば、その国ならではの一般常識やルールなどの異文化に触れることも、カルチャーショック体験のひとつの楽しみでもありますよね。
そこで今回は、各国の多様な文化のなかでも「世界の休日・祝日」に注目しました。その国の人たちが何を大事にするのか、その地方の「お国柄」は、国が定める休日・祝日には色濃く出ます。なかにはお休みだからこそやりたくても禁止!になっている意外な祝日も…早速チェックしてみましょう。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
飛行機も止まる「日曜日」/トンガ
最初はトンガの日曜日になります。トンガとは日本の対馬と同じくらいの面積を持つ、太平洋上に浮かぶ島国です。位置的にはニュージーランドの北方、フィジー諸島の近くになります。
トンガは日本の常識で考えるとユニークな国で、憲法で日曜日の労働が禁止されているため、一部の観光業を除いて全ての経済活動がストップします。
<no person shall practise his trade or profession or conduct any commercial undertaking on the Sabbath Day>(THE CONSTITUTION OF TONGAより引用)
トンガの憲法を和訳すると「何人も安息日に商売や職業を営み、商業活動を行ってはならない」とのこと。
旅行者からすれば飛行機も飛ばず、公共交通も止まるため、宿泊先で静かに時間を過ごす以外に手がありません。
窓の外に見える景色を眺めながら、お酒を飲んだり娯楽に没頭したりしたいところですが、読書をして時間を過ごす方が現実的かもしれませんね。
トンガは非常に熱心なキリスト教国家として、日曜日を聖書の教え通り「安息日(Sabbath)」として定め、経済活動を禁じてきた歴史があります。
しかし、大型台風で国が深刻な被害を受けると、1982(昭和57)年に政府がパン屋とレストランの経済活動を黙認しました。国民の暮らしを支えるため、日曜日の営業を例外的に認めたのですね。
その後は黙認状態が続きましたが、2016(平成28)年に再びパン屋とレストランの営業が禁じられる方向に動きます。
例外的に観光用ホテルのレストランは日曜日も営業が認められましたが、静かな安息日に戻りました。
当然、パン屋やレストラン業界からの反発の声が上がります。英放送協会(BBC)のWeb版でも、地元パン屋の苦情の声が報じられていました。日曜日の営業が停止になると、従業員を解雇せざるを得なくなると店主の声も見られます。
しかし、結局は災害時などの例外を除いて、現在は日曜日の営業を取りやめているみたいですね。