匂わせ上等、手つなぎNG。海外と日本で違う、「不倫」境界線
発覚したときの恐ろしい事態を頭では理解しているはずなのに、手を出してしまう人が後を絶たない「不倫」。
発覚した際には夫婦関係が悪化したり、多額の慰謝料を請求されたり、ときには職場にバレて社会的制裁を受ける場合もあります。
法廷で裁かれる際に問われる不倫のボーダーライン、つまり「あなた、それは不倫行為ですよ!」と決定づけられる基準は、「一定の人との肉体関係の有無と回数」が指標になりますが、世間が判断する「不倫の線引き」は、法廷基準とは少し異なるのかもしれません。
さらに国を超えてみたら、また違った考えが広がっていそうです。そこで今回は各国の成人にインタビューを行い、不倫の意識を文化的背景とともに徹底調査しました。
あなたがもっとも納得する不倫のボーダーラインは、どの国の人の意見でしょうか。
不倫は犯罪。驚愕のアジア各国事情
日本では不倫行為は損害賠償請求の対象として裁かれる事例が多くありますが、刑法で罰則が定められていないため犯罪とはいえず、不法行為にあたります。しかし、アジア各国では不倫を犯罪とみなす姦通(かんつう)罪を制定する国が存在することを、ご存じでしょうか?
姦通罪とは「夫または妻がそれ以外の男女と性的関係を持つことは許されない」とする法律で、台湾、マレーシア、フィリピンなどで現在も適用されており、違反すると処罰の対象となります。
実は日本でも過去に同法律が定められていましたが、戦後1947年の憲法改正時に男女平等、夫婦の平等が追加されたことをきっかけに規定が削除されました。
いまでこそワイドショーなどが「芸能人の不倫発覚!」などと騒ぎ立てていますが、削除された当時はそれほど大問題でもなかった様子。
では、ほかの法律的背景のあるアジア各国の現代の事情はどうなのでしょうか。
ふたりっきりの食事はアウト!韓国人の「不倫」見解
2015年まで姦通罪が適応されており、刑として2年以下の懲役が課せられていた韓国。そんな歴史的背景から、いまでも韓国内で芸能人が不倫スキャンダルを起こした際は、業界から必ず姿を消すといわれています。
「不倫の境界線は、男女ふたりきりでディナーしていたら、かなり赤信号に近いですね」そう答えてくれたのは、アメリカに4年間の留学経験のある日本在住の20代韓国人男性。
たとえ事前に異性と食事することをパートナーに伝えていたとしても、グレーゾーンだと判断されるのだとか。
「韓国人って、熱しやすく冷めやすい恋愛傾向がある気がします。燃え上がる恋愛が多いんですけど、その傍らで不倫を繰り返す人もいますね」という彼の感覚の裏づけとして、韓国人男性の不倫/浮気経験率は全体の50.8%(ライナ生命・カン・ドンウ性医学研究所2016年調べ)というかなり高い結果も報告されています。
しかし不倫のボーダーラインは日本から見てかなり厳しめな印象。多くの不倫の原因は夫婦のマンネリ化から惰性して…という状況が多い模様です。不倫が多いからこそ、それに対するボーダーラインの設定が高いのかもしれません。