死者と共に暮らす。海外では当たり前だけど日本では考えられないこと
海外では当たり前でも、日本では全く親しまれていない文化ってありますよね。例えば、チップ文化もそのひとつ。
日本ではチップを渡す習慣がないため、慣れていないと海外旅行先で「いくら渡せばいいんだっけ…」と、戸惑ってしまうことも珍しくありません。もちろんチップに関してだけでなく、ほかにも知られざる海外の風習や文化はたくさんあります。
そこで今回は、「海外では当たり前だけど日本では考えられないこと」についてご紹介していきます。新型コロナウイルス感染症の影響が終息した際は、海外に行ける時代が戻ってくるかもしれません。世界の不思議を見に出かける旅をまた始めたいですね。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
成人になるとき歯を平らに削る/インドネシア
日本での成人式といったら、何を思い浮かべますか?男女が着飾るなど、日本の成人式も独特です。
例えば市長のあいさつのマイクを奪って壇上で騒ぐ若者の姿などは世界でも衝撃的なニュースとして受け止められるはずですが、世界の成人式もなかなか驚きがたくさん。例えば、インドネシアのバリで行われる儀式もユニーク。
バリとはジャワ島の東にある小火山島で、イスラム教国のインドネシアにありながらヒンドゥー教を信じる島です。古典舞踊、ガムラン音楽などが有名で、その独自な文化が観光地としても高く評価されています。
そのバリの人たちには「ポトンギギ」という、成人式のような儀式があるみたいです。
何が独特かといえば、強欲や嫉妬(しっと)、怒りなどネガティブなの衝動を消し去るために、男女ともに犬歯を平らに削るのですね。
<食肉獣ではよく発達して牙となるが、草食獣では一般に退化する傾向にある>(岩波書店『広辞苑』より引用)
と辞書にも書かれているとおり、食肉獣のような荒々しさを犬歯は象徴します。その歯を平らに削ると、未熟な感情を抱かない穏やかで丸い冷静な大人になると考えられているみたいですね。
当然ですがその儀式は、大変な痛みが伴います。手間と費用が掛かるために、結婚式に兼ねたりする場合もあるようです。
人生で最もすてきな1日のひとつともいえる結婚式の当日に大変な苦痛を伴う儀式が待っていると思えば、日本人の場合は、結婚式当日の朝から気が重くなってしまいそうですね。