思わず背筋がゾッとする。京都の地名に隠された怖いエピソード8選
赤池
平安時代末期、北面武士だった遠藤盛遠(もりとお)は渡辺渡(わたる)の妻、袈裟御前と許されざる恋に落ちてしまいます。盛遠の気持ちを察した袈裟御前は夫の渡辺渡を殺してほしいと話を持ち掛けます。ところが袈裟御前は夫の身代わりになって盛遠に首を討たれてしまいます。
盛遠が袈裟御前の首を近くの池で洗った時、池の水が真っ赤になったので、その池は赤池と呼ばれるようになったと伝えられています。愛した袈裟御前の首を切ってしまった盛遠はその後人生の無常を悟り出家します。文覚(もんかく)上人となって袈裟御前の菩提を弔いました。後に神護寺復興など真言宗の中興に尽力しました。
天使突抜(てんしつきぬけ)
西洞院通松原を下った所に五条天神宮があります。五条天神宮祭神の少彦名命は別名・天使様と称され創建当初は天使の宮(天使社)と呼ばれていました。少彦名命は、医者の神様としても有名です。
戦国時代が終わり、豊臣秀吉の都市改造計画によりこの天使社の鎮守の森を南北に貫通する道が作られました。秀吉は碁盤の目の京都の通りの間に南北の道を通しました。そのことにより、東西南北の道に面していないいわゆるデッドスペースをなくし短冊形の町割りにして商業を発展させたのです。そのことによって天使社は南北に分かれてしまい、天使突抜と呼ばれるようになったのです。今でもこの通りは「天使突抜通り」という名称で使われています。
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