大分県民がこよなく愛する「カトレア醤油」、その名前の由来は?
日本人にとって馴染み深い調味料の一つ醤油。全国各地には地域特有の醤油が数多く存在しています。
その中でも、九州地方で大変有名なご当地醤油が大分県の「カトレア醤油」です。カトレアといえば洋蘭の一種として有名な花ですが、どうして醤油の名前にカトレアなのでしょうか?そして気になるその味とは? 今回は現地で詳しく取材をしてきました。
ユニークなネーミングにこめられた想い。県民大絶賛のカトレア醤油
仕事や遊びで地方に行くと、その土地の地酒はもちろんのこと、味噌や醤油といった調味料を買って帰るのが楽しみです。
最近は都内でも様々な地産の商品が手に入るようになったしネットでも買えるので、以前よりもずっと地方産の商品を手に入れやすくなりました。
とはいうものの、地元の外に流通する商品はやっぱりほんの一握り。ということで、やはりその土地で出会う土地の手仕事の味というのがとっても楽しみなのです。
そんな地産商品の中で、自分的な今年の大ヒットは「カトレア醤油」です。まず“カトレア”というネーミングがツボ。“醤油”と合わせると「カトレア醤油」。いいですよね、このそこはかとない響が。
醤油なのになぜ“カトレア”?と、単純に人の気持ちのハテナを刺激する語呂合わせが妙を得ています。そして、“カトレア”の花が描かれたパッケージ。どの角度から見ても完璧に記憶に残るインパクトを兼ね揃えた商品であることは確か。言うまでもありませんが、もちろん味の方も最高に美味です。
この「カトレア醤油」との出会いは、仕事で大分に行ったときのこと。取材先の大分の方が大分といえば…の話の中で(鶏の天婦羅、関鯖、柚子ごしょう等々の名物や名産品の話ですね)、「カトレア醤油」をあげたのがきっかけです。
突如、「カトレア醤油って知ってます?」と聞かれても、何のことだかさっぱりわかりませんでしたが、聞けば大分では有名な、県民にとってマストアイテムとも呼べる高級醤油だということがわかりました。
子ども曰く「おじいちゃんのお醤油」だそうで、それは最初にその醤油を教えてくれたのがおじいちゃんだったからという理由なんですが、そんな言葉から三代に渡って愛される醤油であることが伝わりました。
同席していた福岡在住のカメラマンも絶賛で、「カトレア醤油」があればなんでもいけちゃう!とのこと。鍋のときにポン酢代わりに使ったり、焼き魚にさっとかけたり、焼肉のタレに使ったりと、とにかく万能なんだそう。
気になる味については「九州なので甘いかしょっぱいかと言われたらもちろん甘口の醤油ではあるけど、いわゆる甘口醤油とはちょっと趣向が異なる出汁入りの醤油」との説明。その場にいた全員が老若男女を問わずあまりにも絶賛するので、帰りがけ思わず別府で降りて「カトレア醤油」を買いに走りました。