白鳥と湖畔でいい湯だな。混浴野天もある温泉天国「屈斜路湖」エリア

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2019/02/15

スケールの大きな大自然が魅力の北海道は、グルメや絶景に加え、冬はウィンタースポーツのメッカでもあるので、ついつい温泉は二の次三の次にされてしまっている印象を受けますが、実は温泉天国でもあります。

思わずうっとりするような極上にごり湯や、北海道ならではの野趣あふれる絶景露天を楽しむことができ、特に、野天が数多く点在するのが、温泉ファンにはたまりません。

そんな北海道の温泉の中から今回ご紹介したいのは、道東エリアにある屈斜路湖界隈の温泉です。北海道で湖といえば摩周湖が有名ですが、その摩周湖のそばにある屈斜路湖は素通りできない温泉スポットなのです。

穴場中の穴場、極上の温泉が待つ屈斜路湖エリア

屈斜路湖の最寄駅・釧網本線川湯温泉駅。真っ赤な三角屋根の駅舎がフォトジェニック!

屈斜路湖周辺には、泉質も効能も風情も実にさまざまな個性的な温泉が点在しています。

しかし、車を走らせ山の奥のほうまで行けばもちろん「おおっ!」と唸りたくなるような温泉がたくさんある北海道ですが、冬季は雪のため交通規制がひかれるので通行不可能なルートが多く、訪れることのできる温泉も限られます。

川湯温泉駅の駅舎にある足湯

そこで、屈斜路湖周辺のように長距離ドライブの必要なく温泉ホッピングが楽しめるスポットは、滞在日程が限られる観光客にとっては最高のコースとなるわけなのです。 

ワイルドな野天で白鳥と混浴を楽しむ

image by:makieni/Shutterstock.com

屈斜路湖は日本最大のカルデラ湖で、道内屈指のリゾートエリアとして知られる場所です。

湖を周遊するようにリゾートホテルや宿泊施設が建ち並び、夏はキャンプやアウトドアを楽しむ多くの観光客でにぎわいますが、冬にここを訪れるのは温泉に入りにやって来る地元の人々と、若干の温泉好きな観光客のみ。

人気もまばらで真っ白な雪景色の中に静まりかえる冬の湖はなかなか風情があり、個人的にはとても好みです。実際、温泉を楽しむならシーズン中の人出の多い時期より冬のほうがゆっくり湯と景色を堪能できておすすめ。


屈斜路湖を優雅に泳ぐ白鳥たち

さて、冬の屈斜路湖の主役といえば白鳥です。毎年10月下旬になるとシベリアから渡ってきた白鳥たちが姿を現し、4月末ごろまで湖畔の景色に優美な華をそえます。そんな風物詩を目の前に湯浴みを楽しむことができるのが、ここ屈斜路湖の温泉です。

もちろん、ここで目にするのは、本州のリゾート地あたりで人気を集めるどっかのテーマパークとはわけが違う。れっきとした野生の白鳥、本物の渡り鳥たちです。

普段、都会で生活する人間には想像を超えるシチュエーションですが、なんなく実現できてしまうところはさすが北海道。断然スケールが違います。

image by:photolibrary

そしてこのエリアで白鳥を眺められる温泉として知られるのが、「コタンの湯露天風呂」と「和琴温泉露天風呂」。どちらも露天と言うよりも野天と説明するほうがぴったりの、まさに自然のなかに湧き出る野湯です。料金も無料24時間利用可能混浴です。

 
image by:photolibrary

湖の東側に位置する「コタンの湯露天風呂」は、目の前に屈斜路湖を眺め、湯船につかるとまるで湖につかっているようにも見えると絶賛の露天風呂。すぐ近くで白鳥が羽を休めていることもあるので、気分は白鳥と混浴言っても過言ではありません。

image by:クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
投稿者 を著作者とするこの 作品 は クリエイティブ・コモンズの 表示 4.0 国際 ライセンスで提供されています。

そして、「コタンの湯」をさらに南下し湖の中心にちょっと突き出た和琴半島の付け根に位置するのが、同じく湖を望む岩風呂「和琴温泉露天風呂」です。

どちらの温泉も抜群の開放感で、野生の白鳥たちを間近に眺めながら、地球につかるというダイナミックかつワイルドな野湯体験ができるので、温泉ファンの間では人気です。

「和琴温泉露天風呂」横の湖畔

優雅でワイルド、このふたつの風情を兼ね揃えた露天風呂は数多あるわが国の温泉の中でもなかなかお目にかかることができない稀有な存在と言えます。

わざわざ白鳥と混浴のためだけに飛行機に乗ってはるばる屈斜路湖までやって来る旅人も少なくありません。

白鳥と混浴はしたいけど、基本的に混浴は苦手という人も多いと思いますが、バスタオルや水着の着用OKとのことなのでそこはご安心を。

ただ、地元の方々が普通に入られている横で水着の着用というのはやはり気が引けるので、バスタオルでなんとかしのいでみてはいかがでしょうか。

和琴温泉露天風呂 image by:photolibrary

ひとつだけ難を言えば、そのときのタイミングにもよりけりでしょうが、基本的に熱湯なのでうまい具合に湯浴みを楽しめるかは運によるかも。真冬の北海道で、熱くてゆっくり湯につかれない野天というのも相当にワイルドです。

でも、地元の方々はみなさん平気な顔で入ってらっしゃるので、臆さず熱湯に挑戦してほしいと思います。

どちらの湯もバードウォッチャーや野天ウォッチャーとおぼしき観光客の姿があることも多く、そんな中落ち着いて温泉に入るというのは女性には少々ハードルが高い気もしますが、24時間使用可能なので夜暗くなってから湯浴みを楽しむという選択もありです。

こちらも運次第ですが、お天気がよければ満点の星空を望みながらの野天が楽しめ、それはそれで最高です。

ちなみに、白鳥たちの姿がすぐ間近に見られるのは、冬には凍ってしまう屈斜路湖において温泉が湧き出るあたりは水が凍らず、温泉のまわりに自然と白鳥たちが集まるからなんです。

白鳥たちも温泉で暖かくなった湖の水(お湯?)に癒されているんですね。

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