ミニスカギャルとイタリア人の恋。でも彼には家庭があった…
関西弁が達者なイケメンのイタリア人から猛烈なラブコール
赤:3人の女子をナンパって、ベルちゃんメンタルめちゃめちゃ強いじゃないですか。3人の男の子が3人の女の子をナンパするならまだわかるけど、1人で3人の女の子って(笑)
キ:いやほんと、すごいよね。「HEP FIVE(ヘップファイブ)はどこ?」みたいな感じで道を聞いてきて、うちらも素直に「観覧車のあるところだよ〜」って教えると、「コーヒー飲みにいかん?」っていってきたの。ヘップ行くんじゃなかったんかい、てかなんで関西弁やねんってなったよね(笑)
赤:ベルちゃん関西弁話せるんですね。なんかキャラ濃い。
キ:ノリの良い外国人だなぁと思って、友だちも面白がってたから結局4人でカフェ入ることになったの。元々あんまりナンパって感じがしなかったから、異文化交流ってノリだよね。
赤:私だったら警戒して断ってしまうと思います。
キ:なかなかイタリア人と話す機会はないし、興味本位だよね。こちらはいわばホームだし、仲間も3人いるから、警戒心もあまりなかったね。それで近場のカフェに入ったら、ベルちゃんが「ドッピオ」って店員さんに頼んでたんだけど、その当時は何か知らなくって。なにそれ?って聞いたら「エスプレッソのダブルって意味だよ」って教えてくれたことを覚えてる。
赤:エスプレッソ頼むところとかなんだかイタリア人らしいですよね。ちなみにベルちゃんの写真ないんですか?
キ:あるよ、まだ持ってる。天然パーマらしくてそのくるくるヘアーも笑顔も超可愛いの。それでもってイケメン。
赤:(写真を見せてもらい)たしかにイケメン!こんなイケメンが大阪にいるんですか!?
赤:失礼ですけど、見た目は完全に外国人のイケメンがいきなり流暢な関西弁話し出すと驚いて笑っちゃうかもですね。
キ:ほんと、いま思うとかなり失礼なんだけど、笑っちゃったよね。カフェ入ってちょっと話して、うちらも行くところあったからそのときはみんなで連絡先を交換しようって話になったんだけど、当時のわたしのiPhoneの画面がバキバキに割れてて(笑)LINE交換しようとしたときに画面が割れすぎて見えなかったから、カフェの紙ナプキンにLINEのIDと自分の電話番号を書いて教えたことを覚えてる。
赤:画面バキバキって(笑)
キ:ほら、ギャルの携帯画面って割れがちじゃん?それで、お茶したら彼はあっさりと帰って行ったの。そのときはうちらも面白い人おったね〜くらいで、まさかそのあと付き合うことになるとは思わなかったけどね。
赤:赤池の周りのギャル統計なので偏見かもですが、ギャルのスマホは割れがちなイメージありますね。というか、キコちゃんはギャルだったんですか?
キ:昔はいまよりずっと髪も明るくていつも綺麗に巻いてたし、ミニスカートに高いヒールを絶対履くっていう謎のモットーがあったの。派手にしてナンボみたいな。
赤:オフィスで目立ちすぎす地味すぎすおしゃれ感はあって…というバランス感あふれるいまの姿からは想像できないですね。それで、なにがきっかけでそのイタリア人の彼と付き合ったんですか?
キ:出会った次の日にベルちゃんから連絡がきたの。LINEじゃなくってSMSが。しかも全部ローマ字で「kinou arigato mata ocha ikoya(昨日 ありがとう また お茶 行こや)」みたいなメッセージだった。
赤:そこでも「ikoya」って関西弁なんですね(笑)
キ:ウケるよね。そのときの私は適当に返してたんだけど、それからずっと毎日連絡が来るようになったの。だいたい1カ月間くらい「いつ会える?」「パーティしよう」みたいなSMSがきてた。
赤:めっちゃ積極的ですね!
キ:流石に押しが強いっていうか、日本人男性にはない押しの強さにちょっと怖さも感じて。でも、就職先も決まって卒業まで特に予定もなかったから、初めて出会ってから1カ月後くらいに遊ぶことにしたの。
赤:ついに押しに負けたんですね。友だちも一緒に遊んだんですか?
キ:いや、なんでかな、そのときは2人っきりで遊ぶことにしたの。いま思えば、すでにちょっと気になっていたから、友だちを呼ばなかったのかも。久しぶりに会ったのも梅田で、確かそのときはヘップの前で待ち合わせしてたかな。彼のほうが先についてて、近くにあるイタリアンに行くことにしたの。イタリアンのお店まで一緒に歩いていると通り過ぎる人が振り向くから「私、そんなすごいイケメンと歩いているんだ!」と思わず驚いたよね(笑)
赤:そりゃ、あんなイケメンが歩いてたらみんな振り向きますよ。
キ:お店についてからもエスコートしてくれて、やっぱりイタリア人は女性の扱いに慣れてるのかなって思ってた。でも彼のことはまだ何も知らないから勝手にこうって決めるのはよそう、まずは理解しようと思って、ご飯食べながらいろいろなことを聞いてみたなぁ。そしたらベルちゃんは、当時の私より8歳年上で30歳。20代のころに日本に住んでいたらしく、今回は1カ月くらい前から仕事の関係で日本に来たって話してくれたの。
赤:日本で何の仕事をしてたんですか?
キ:仕事は友だちの手伝いで、イタリアの食品や雑貨とかを輸入してるっていってたね。それで、「街を歩いているとキコの脚がとても綺麗でセクシーだから声をかけた」っていってきて(笑)そんなこと出会ってそんなに経っていない女の子に、フツーの顔していう?と思って、面白くなっちゃって。勝手に「さすがイタリア人」と思ったよね。
赤:脚!?あ、当時はギャルでミニスカ命でしたもんね。
キ:そうそう。就活のときはさすがに大人しくしてたけど、あとは卒業するだけだったから学生最後にまた派手にして、冬でもミニスカで脚をめっちゃ出してたの。
赤:いまと本当にファッションの系統が違いますね。
キ:いまでもギャルメイクやファッションは好きだけど、会社に入ってから落ち着いちゃったんだよね。でも大阪にいたころは周りの子みんなメイク濃かったし、髪も盛ってギャルっぽい子が多かったよ。上京してから東京の子のメイクの薄さに驚いたけど、いまではもうメイクもナチュラルで、東京に染まっちゃったね。
赤:そんなギャル時代のキコちゃんに、ベルちゃんが惚れちゃったわけですか。
キ:一目惚れっていってたけど、実際のところはどうなんだろうね。そのとき知ったことは、彼は独身で家族はお父さんとお母さんとお兄さんがいる。自分以外の家族は日本に一度も来たことがないとか色んなことを聞いたね。そのあと、私の大学の専攻のこととか彼に聞かれて。私はバリバリの理系なんだけど、見た目が超ギャルだったから、いままで知り合った人に専攻の話をするたび「その見た目で理系?ウソつくなよ」とか「そんなふざけた見た目で…」とか、特に年上の男性にいわれることが多かったから、思わず黙っちゃったんだよね。
赤:キコちゃん、いまの仕事も大学で学んだことをバリバリ活かしてるし、仕事大好きですもんね。
キ:学生なりに大学で勉強してきたことにも誇りを持っていたし、派手でアクティブで、偏見なんて知らんわ!って感じの「ギャル」っていうファッションやマインドも大好きだったから。思わず黙っちゃったけど、彼はじっと私の目を見て待ってて、また否定されたら嫌だな…と思いながら仕方なく話したら、「もしかして、この質問に対していままでイヤなこといわれた?ごめん」って。エスパーか!(笑)て。
赤:そういう雰囲気を察してくれるの、嬉しいですよね。
キ:うん。しかも「学ぶことに性別も見た目も関係ない、素晴らしいね!もっとキミが好きになったよ」とかいってくれて。そのあとは面と向かって恥ずかしいくらい「愛してる」とか「好き」ってラブコールが続いてた。
赤:それは照れますよ。ほかのお客さんに聞かれたらどうしようとか思っちゃいます。
キ:たしかに隣のテーブルにいたカップルの女の子の方がめっちゃ見てきてたね。でも私からしたら、「こんな素直に愛情表現してくれるの、羨ましいやろ」くらいに思ってたけど(笑)
赤:キコちゃんもキコちゃんで、恥ずかしながらも喜んでいたんですね。
キ:多分、私は元々どストレートに愛情表現してくれる人が好きだったんだと思う。それを、彼と出会って初めて知ったんだよね。それからお酒も入ってリラックスしてきたから、お店を出てどこか別のところへ行こうって話になったの。まだ冬で外は寒かったんだけど、移動中もベルちゃんが私の腰に手を当ててピタってくっついて歩くから寒さなんて忘れてた。
キ:大阪に住んで長いはずなのに、彼といると知らないところを歩いているような気分だった。まるで外国にでもいるのかと思ったよ。地下街にある「泉の広場」が「トレヴィの泉」に思えたもん。
赤:トレヴィの泉(笑)それでお店でたあとはどこへ行ったんですか?
キ:そりゃ、心もほぐれて仲が深まった男女がほろ酔い気分になったら、たどり着くところはひとつしかないでしょ。気づいたらホテルの前で、そのまま自然な流れで…
赤:えええ!?展開はやっ…