ミニスカギャルとイタリア人の恋。でも彼には家庭があった…
念願の彼の自宅へ。でも女性ものの荷物がたくさん…
キ:ある日、ちょっとムッとして「なんで家に呼んでくれないの?」って怒ったことがあったの。だって付き合ってるなら彼女を家に呼ぶくらいどうってことないでしょ。
赤:確かに、自分は何度も行っておいて呼ばないのは不自然ですよね。
キ:それで彼が「◯日からだったらいいよ」って、日にちを指定してきたのね。
赤:「◯日から」って言い方にすごい違和感。
キ:なんでその日以降なんだろうって思ったけど、多分「仕事の関係とかもあるのかな?とりあえずお家行けるしいっか〜」みたいな風にしか思ってなかったの。
赤:まぁ相手のことも信用してますしね。
キ:ちょっと疑うけど結局愛してくれるから気にならなくなっちゃうんだよね。その日から数日してついにベルちゃんの家に行く日がやってきたの。
赤:ついにこの日がやって来ましたか。
キ:なんだかんだ初めてお家に行くから結構ワクワクしたんだよね。ベルちゃんは一人暮らしって言ってたから、泊まるつもりでメイク道具も着替えも持っていってたの。
赤:お泊まりするときは女の子の必需品、化粧道具は欠かせないですよね。
キ:でしょ。それで最寄駅から数分歩くとオシャレで高そうなマンションが見えてきて、そこがベルちゃんの家だったの。でもどう考えても1人で住むには広そうな感じがしたのね。ファミリー向けのマンションっていうのかな。
赤:一人暮らしなのにファミリー用のマンションに住みますかねぇ…。
キ:とりあえず初めてのお宅訪問だったからドキドキしながら入ってみたの。そしたらさ、玄関に女性もののパンプスが置いてたの。
赤:ん?まさか浮気…?
キ:「これ何?」って聞いたら「友だちの忘れ物」っていったから、パンプスにはそこまで突っ込まなかった。というか、浮気してるのかなって思ったら急に胸がぎゅーって苦しくなってきて、そのときは落ち着くことに必死だったね。
赤:でも本当に浮気してたら、証拠となるパンプスくらい隠しますもんね。
キ:そうも思ったよね。それから玄関を上がってまっすぐ進んでリビングに入ったの。広いリビングでソファがあってテレビがあって、テーブルがあって、普通の家に見えた。でもよく見てみるとテレビ台の横にたくさん写真立てが並んでてよくみてみると、そこに映ってたのが若そうな白人の女性と赤ちゃんだったの。
赤:え?誰の写真…?
キ:周りを見てみると女性の荷物がたくさんあったのね。女性が着てそうなカーディガンとかストールとか。あと子どもが遊びそうなおもちゃとか外国語の絵本とか。壁にも同じ女性と赤ちゃんの写真が飾られてた。
キ:さすがになんかおかしいと思ったから、彼に「これ誰?」って聞いたら、母親と弟って言い出したの。
赤:ちょっと何いってるかわからないですね…。そんなにお母さん若いんですか?
キ:いや、写真の人どうみても20代くらいだよ?そんな若いお母さんありえないでしょ。てか弟じゃなくってお兄さんがいるって言ってたから、これは変だと思ってそっからずっと問い詰めたの。そしたら結局、奥さんと子どもがいるって認めたの。
赤:まさかの家族持ちだったのか…。
キ:落ち着いて話を聞いてみると奥さんは2人目を妊娠中で、出産するためにイタリアに帰ってたのね。その間、私は奥さんが里帰り中の恋人だったってわけ。
赤:何それ…。
キ:私もまさか自分が誰かの不倫相手になるなんて思ってもいなかったから、奥さんにも子どもにも申し訳なくて、ショックすぎてその場で思わず泣いちゃったんだよね。マスカラめっちゃ落ちる、困る、でも涙が止まらない…ていう最悪な状況。そんなときにベルちゃんが「家族がいてもキコのことを愛してる」って抱きしめてきて。たぶん本当に悪いと思ってなかったんだろうね。
赤:え、普通は謝ると思うんですけど…。