ミニスカギャルとイタリア人の恋。でも彼には家庭があった…
ウソがバレた彼。結局、謝ることはなく…
キ:彼は最後まで謝ってこなかった。ショックすぎてずっと泣いている私をソファーの上で抱きしめて慰めながら「愛してる」っていうの。しまいには「ベッドルームで休む?」って言ってきたの。
赤:おっと…!?
キ:さすがにだんだん悲しみが怒りに変わってきて「そんなワケねーだろ!」って、そこから本来の大阪ギャルのパワーが戻ってきてガチギレ。彼はポカーンってしてたけど、最後にお泊りセットを入れてたバッグでぶん殴って家を出たわ。
赤:奥さんの里帰り中に浮気って…。
キ:確かにチャラいなとは思ったけど、人の気持ちはわかるし、尊敬できる彼氏だったのに。私にたくさん嘘ついて最初から騙してたんだ、人の気持ちがわかるはずなのに浮気される奥さんの気持ちはわからないんだと思ったら、すごく悲しかった。そのあとも何度か連絡がきたけど着信拒否にして、そのまま私は就職で東京に上京したわけ。ってか、私が家を飛び出した瞬間に追いかけてこいよって思ったけどね(笑)
赤:大学最後の恋愛が、ある意味めちゃめちゃ濃厚な恋ですね。
キ:あの一件があった日もハイヒールにミニスカートだったんだけど、駅まで走ってる途中で盛大に転んだの。小学生ぶりっていうくらいの転け方で、足首はひねるし膝は血だらけだし、最悪な状態で電車に乗って家まで帰ったことを覚えてる。なんであとのとき紙ナプキンに書いてまで連絡先を渡したんだろうとか、家に呼んでくれなかった時点で気がつかなかったんだろうって思ってた。
赤:騙されたっていうのはアレですけど、きっと相手のことを信用してたからこそ、気がつかないこともあるんですよ。
キ:恋は盲目っていうけど、確かにそうだったかも。でもあの一件以来、私の命だったミニスカートとハイヒールを卒業して、走りやすいいまのスタイルに至るって話。またあんなことがあったら大変だからね。
赤:いや、さすがにもうないとは思いますけど(笑)でもあんな嫌な一件があったのに、またどうしてイタリア人と付き合いたいって思うんですか?
キ:やっぱり、圧倒的に情熱的だし、イケメンだしね!
赤:なんかキコちゃん、懲りてない気がするんですけど…。
キ:って、イケメンだからっていうのはもちろん冗談よ。短い間で別れ際は最悪でも、思い出もたくさんあるし、やっぱり彼を通して知ったイタリアっていう国が、大好きになったからだよね。それに、彼自身も私以外の周りの人にも親切で気が使えて、尊敬できるところもたくさんあった。何より素直なところが好きだったね。
赤:結局ウソついてましたけどね(笑)
キ:確かにね(笑)まぁ昔の彼氏なんて忘れて、新しい恋を探さなきゃ。
赤:ところで、どうしてきょうはこんなに海外の方が多いバーで飲もうってなったんですか?
キ:そりゃ、イケメンの外国人がたくさんいるからよ!(笑)
赤:(やっぱり懲りてないのでは…?)
そのあと何名かの外国人と連絡先を交換したキコちゃんは、羽織っていたカーディガンを脱いで、まるで元彼・ベルちゃんのような時期外れの薄着でタクシーを捕まえ、夜の街に消えていきました。
春は別れもありますが、新しい出会いもある季節でもあります。心機一転、東京に上京したキコちゃんは、いまもしっかり一本芯の通ったギャルマインドを持ちながら、新しい恋を探し続けています。もしかすると、平成最後の春をリアルタイムで謳歌しているかもしれませんね。
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