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日本海で相次ぐ発見も。リュウグウノツカイより珍しい深海魚「テングノタチ」

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2021/02/06

ミステリアスな深海魚「アカナマダ」

「アカナマダ」image by:Shutterstock.com

先ほど、リュウグウノツカイとテングノツカイが同じアカマンボウ目に分類されると紹介しました。

ためしにわが子の持っている『小学館・NEO[新版]魚』(小学館)でアカマンボウ目を調べてみると、この目には打ち上るたびに騒がれるエース級の珍魚が勢ぞろいしていると分かります。

同図鑑によると、アカマンボウ目は世界に約20種、日本に11種が存在しているとのこと。体の形が円盤やリボンのように不思議な形をしています。

特にリボン状の形をしたアカマンボウ目の魚は、軟条といわれる柔らかい背びれが200~400本もあり、その背びれを波のように動かして移動します。

さらにその軟条は、リュウグウノツカイなどはその典型例ですが、例えば「アカナマダ」という魚も一緒です。

角ばった頭と赤い背びれ、銀色の体色はいかにもミステリアスで、2020年5月には日本海側にある富山県射水市の堀岡沖で捕獲され、同県の魚津水族館に運び込まれています。

「アカナマダ」image by:Wikipedia/public domain

2020年は目撃例が続いたそうですが、2019年に関していえば、31年ぶりに見つかったくらい、やはり珍しかったといいます。

さらにテングノタチと同じように、アカナマダも肛門から墨を出す特徴があるそう。『小学館・NEO[新版]魚』(小学館)によれば、成魚は全長で2mに達するといいます。リュウグウノツカイほどではないですが、かなりの大きさですよね。

しかし、魚津水族館でアカナマダを解剖してみると、胃袋にプラスチックごみがぱんぱんに詰まっていたのだとか。


同水族館の学芸員によれば、イカと間違えて飲み込んだとの話ですが、これだけミステリアスな珍魚にも海洋ごみ問題が迫っていると考えると、余計に複雑な思いですね。

リュウグウノツカイに間違われる深海魚「テンガイハタ」

「テンガイハタ」image by:Pino Bucca, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

他にも、同じアカマンボウ目で「テンガイハタ」も珍魚とされています。

アカマンボウ目のなかでもリボン状の体をした魚で、リュウグウノツカイにも間違われる深海魚です。体長は成魚で160cmほど。

かつて釣り人が境港市の境水道で釣りをしているところ、表層を旋回して泳ぎ回っている現場に出くわしたそうで、その場で捕獲し、鳥取県に持ち込まれたと書かれています。

リュウグウノツカイに始まってアカナマダ、テンガイハタなど、巨大で不思議な形をした深海魚。どれも見つかれば関係者はざわつきます。

最近は日本海側でアカマンボウ目の発見が相次いでいます。新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着いたら、日本海側の海辺に出かけて、浜辺や護岸で偶然にも遭遇するチャンスにかけてみてもいいかもしれませんね。

  • image by:Eric Woroch, NMFS-PIRO Observer Program, Public domain, via Wikimedia Commons
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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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