福知山城の5つの魅力を徹底解剖 墓石などを使った石垣とは?

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2021/03/13

天守閣で明智光秀や福知山城について学ぶ

天守閣の中は展示室になっていて、光秀や福知山城について、また江戸時代から明治まで福知山を治めた朽木氏にまつわる展示が行われています。

天正6(1578)年に光秀が奥村源内に宛てた丹波攻めについて記した手紙(複製。本物は明智光秀を祀る御霊神社所蔵)、娘婿の秀満による天寧寺を保護する判物(はんもつ)文書(複製。本物は天寧寺所蔵)、また大河ドラマと共に閉館した「福知山光秀ミュージアム」で展示されていたパネルなどの一部を展示しています。

『家中軍法』image by: 御霊神社 所蔵 福知山市教育委員会

なかでも見ものは、本能寺の変の一年前に制定された『明智光秀家中軍法』(写真右、複製。本物は御霊神社所蔵)。18条からなる軍法で、織田家中に軍法は存在しておらず画期的なこと。

前半の7ヵ条は戦場におけるルールで、後半の11カ条は石高に対する軍役負担(軍事上の負担)が書かれています。面白いのが戦場におけるルールで、戦場では大声を出したり雑談してはいけない、勝手な行動をしていけない、連絡をきちんとするということが記されていて、ちょっと校則みたいですね。

また天守閣では「御城印」もいただけますよ。「福智山城」の文字は古文書からとっているのだとか(料金:300円 販売場所:福知山城天守閣)。

領民に愛された光秀による城下町づくり

御霊神社

『麒麟がくる』で光秀の印象が変わったと思いますが、福知山の人々にとって光秀は善政を敷いた良い領主。わずか3年足らずの統治でしたが、さまざまな善政を行ったことから城下には明智光秀の霊をまつる御霊神社があります。

御霊神社は元々、宇賀御霊大神を祀った神社でしたが、江戸時代に福知山で火災、水害、地震など災害が頻発。それが「光秀の祟りではないか」と考えられるようになり、本能寺の変から100年以上たった宝永2(1705)年、光秀の霊が合祀されました。

光秀は一体、どんな善政を行ったのでしょうか。その一部をご紹介します。

地子銭の免除

西国の要衝となる城下町の商業を発展させるため、地子銭(じしせん=屋敷にかかる税)を免除し、経済発展に力をいれました。


光秀の霊を祀る御霊神社の宮司さんにお話を伺うと「当時、この辺りは地侍や盗賊が多く、光秀はそれらを排除して住みやすい町にし、地子銭を免除したんです。これは明治に地租改正が行われるまで続いたんですよ。すごいことですよね。これにより福知山は早くから商工業が栄えたんです。そういうことも光秀が領民に愛された理由だと思います」。

城下を水害から守った「明智藪」

福知山城下は由良川と土師川が合流する地点にあり、たびたび川が氾濫を起こしていました。そこで水害から領民を守るため、街中まで蛇行していた(推定)由良川を北に付け替えて城下町建設で発生した土を使って堤防を築いたと伝えられています。

それが写真に写っている「明智藪」。現在も由良川沿いを歩くと見ることができます。また昔は水運が物流の中心。そこで川港を整備し由良川水運の物流拠点となるようにしたのだそうです。

お城を撮影するならここ!

伯耆丸公園から見る福知山城

お城を見たらステキな撮影もしたいですよね。おすすめの撮影スポットは、ゆらのガーデンや裁判所前辺り、お城の上り口にある陸橋から撮るのがおすすめ。また美しいアーチを描く昇龍橋越しのお城や、少し離れていますが伯耆丸(ほうきまる)公園から撮るのもいいですよ。

雪化粧をしたお城もキリっとした表情でステキ!


お城は恋愛成就のパワースポット!?

ところで福知山城にはハート型の石垣があるんです。東側の石垣に3つ、西側の石垣に1つ、城の入り口にもなっている「昇龍橋(しょうりゅうきょう)」の石積みの上流側、下流側それぞれ1つずつで計6つ。

側室を持たず、正室である煕子(ひろこ)だけを生涯愛した光秀にあやかり見つければ恋が叶うともいわれているので、訪れたらぜひ見つけてくださいね。

福知山城・明智光秀のことをもっと知るなら

■■INFORMATION■■

福知山城
場所:京都府福知山市字内記5
電話:0773-23-9564
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館:火曜日(祝日の場合は開館、翌日休み)
料金:大人 330円、小中学生110円

  • source:KYOTO SIDE
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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