造形作家が作るリアルなフィギュアでいっぱい!「かたつむりミュージアム」に潜入

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2021/11/08

生きたカタツムリを探してみよう!

カタツムリのリアルフィギュアをたくさん見てきましたが、ラセン館には本物のカタツムリもいます。
裏庭スペースには落ち葉や石、木が設置されていて、この中にカタツムリが生息しています。ここに住んでいるのは地元のカタツムリたち。万が一ミュージアムから出て行ってしまっても大丈夫なように配慮されています。

さぁ!カタツムリを探してみよう!と用意されている熊手で落ち葉を探ってみますが、なかなか見つかりません。「けっこうその辺にいますけどね」と河野館長が素手で落ち葉を掻きまわすと、すぐに見つかりました。

こちらはアズキガイ。小豆のような色が特徴です。そしてサイズも小豆ほどしかありません。言われなかったら小石と間違えてしまいそう……。

石の裏には少し大きめのカタツムリ。

「ああ、あそこにも」と上を見ると2mほどの高さの木にも発見!この種は木に登るのが好きなのだそう。ずっと落ち葉の中を探していたので、頭上は盲点でした。

宝探しのようにカタツムリを探していると、童心に帰ったような気持ちになって、夢中になってしまいました。裏庭には写真付きでカタツムリの名前が書かれているので、ぜひ照らし合わせながら探してみてください。

カタツムリ愛とその思い

大人のためのミュージアム

実はカタツムリミュージアムは、小学生以下の入館は不可となっています。それは、展示するカタツムリたちをしっかりと見てほしいから。ひとつひとつのカタツムリを河野館長が集め、丹精込めてフィギュアにしているからこそ、年齢制限が設けられています。

とはいえ、出張授業も請け負っており、依頼があれば小学校に出向き、子どもたちにカタツムリの授業を行っています。

カタツムリのリアルフィギュアは小学生にとっても興味を引かれるようで、授業では真剣にお話を聞いてくれるのだそう。大人と子ども、それぞれに合った鑑賞ができるのはうれしいですね。


カタツムリは“趣味”です

それにしても、なぜこんなにもカタツムリに傾倒しているのか……。

館長の河野さんの本業は造形作家で、今でもご自身の作品を制作されています。その傍らで、カタツムリを採集し、フィギュアを制作しているのだそう。カタツムリはあくまでも趣味なのだとか。

もともと昆虫採集が好きで、ミュージアムの一角にも昆虫の標本(+α)を展示しているほど。ある時、世間が昆虫ブームになり、昆虫の乱獲にモヤモヤしていた時にカタツムリと出合い、そこからのめり込んでいったのだそう。

それから15年。カタツムリに注いだ愛情は「カタツムリミュージアム ラセン館」を造ってしまうほどでした。

ちなみに2階には河野館長が集めた世界各地のカタツムリモチーフの工芸品や美術品が展示されています。カタツムリは地球上のいたるところにいると思うと、世界共通のコンテンツなのかもしれませんね。

カタツムリミュージアムができたのは約3年前で、先述したように、当初は河野さんの本業のアトリエ用でした。奥様と一緒に各地を見てまわる中で、ほどよい自然があるこの木津川の場所がしっくりきたのだそう。

まだまだ止まらないカタツムリ熱

今後の目標を伺うと、「海外のカタツムリをもっと集めたい」とのことでした。もう間もなく、中国やルーマニアのカタツムリ(の殻)が来る予定なのだそう。

また、よりミュージアムとして楽しめるように、顕微鏡で小さなカタツムリを見られるようにも準備中。「体力的にもしんどいんだけどね」と話す河野館長はとっても楽しそうにされていました。

これから先、カタツムリミュージアムがどんな進化を遂げるのか、期待が高まります!

■■INFORMATION■■

かたつむりミュージアム ラセン館
住所:京都府木津川市加茂町観音寺垣添6-1
電話:0774-76-4988
時間:10:00~17:00(入場は16:00まで)
料金:500円(入館は中学生以上から)
定休日:不定休
※急な不在の場合があるので、来館の際は事前にご連絡ください。

  • source:KYOTO SIDE
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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