「六本木アートナイト2023」メインアーティスト栗林隆が語る『いきあたりバッチシ』な楽しみ方

東京「六本木」と聞くと、ビルが立ち並ぶ都会の風景を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。そんな六本木が一夜にしてアートの宝箱に変わるのが「六本木アートナイト2023」です。

いままではコロナ禍でなかなかお出かけができなかったり、いろいろなイベントが開催中止や期間短縮になったり、「六本木アートナイト」もそのひとつでした。

しかし今年は4年ぶりのオールナイト開催!だからこそ六本木で幻想的なアート作品に触れながら、いまを楽しんで、いつも通りに楽しむ。

今回はメインアーティストとして参加する栗林隆さんに、「いきあたりバッチシ」な気持ちでいま楽しむアートナイトについてお話を伺ってみました。

「いきあたりばったり」じゃない、「バッチシ」な一日を

 
 
 
 
 
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  • 栗林隆
  • 東西統合から間もないドイツに滞在した活動初期のころから「境界」をテーマに、大がかりなインスタレーションを中心に多様な作品を発表している。その同氏と2009 年から共に活動を始めた、写真家、大工、料理人など多様なメンバーによって構成されるコレクティブ「Cinema Caravan」。今回の「六本木アートナイト2023」の六本木ヒルズアリーナでは、アートエネルギーを船に載せ、《Tanker Project》を世界中に届ける。
栗林隆+Cinema Caravan image by:六本木アートナイト実行委員会

−街全体が美術館と化し、いつもの道や街を歩くだけでさまざまなアート作品に出会える「六本木アートナイト」ですが、メインアーティストとしての思いを教えてください。

「(六本木アートナイト2023は)お祭りの要素が強いのかなと思っています。アートナイトだからといって、僕たちは特別なことをやるわけではなく、いつも通りに楽しんでやるっていう感じです」

−栗林さんはアートナイトに初参加ということですが、ビルや公園などもアート作品の舞台になるので、いつもとは違う視点で街を見ることができますよね。

「時代が動いている今日で、いままでは蚊帳の外だったアーティストたちが求められていて、コロナ禍もあけ、時代がかわっているなかで僕らに『やってほしい』ということには意味があると思います」

−時代は変化していく。それは世代を超えて通じる部分だと思いますが、大事なことはなんだと思いますか?


アーティストは生き方なので、仕事ではなく、時代的にどう生きるかが重要だと思っています。『本来の自由』というものがある、その本来の自由のなかでクリエイティブなことをしていきたいですね。長くなってしまうので割愛しますが(笑)」

 
 
 
 
 
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-このイベントには世界各地から集まったアーティストたちが参加しますよね。だからこそ若い人(アーティスト)たちに伝えていきたいことは?

「作品を作る以前の根本的なことを教えてあげたい。実は、そんなにおもしろくなさそうにしているけど、人生めちゃめちゃおもしろいし、将来の不安を考えていると、『生きなきゃいけない』と思ってしまいます。『大人にならなきゃいけない』っても思っている。でも、いまの瞬間を楽しむことをやってほしい。僕は『いきあたりバッチシ』って思って生きてます」

-「いきあたりばったり」ではなくって?

「『いきあたりばったり』という言葉があるけど、僕がいうのは『いきあたりバッチシ』です。大人というシステムやプレシャーを与えられてきたけど、それは作品が偏ったり、似通っていってしまうから個性を大事にしてほしい。個性とは個人がもっていることだから」

最後に、栗林さんは「あわせにいくのではなく、いまに集中していないと『いきあたりバッチシ』はやってこないとコメント。

いまを楽しんで、いつも通りに楽しむ。コロナ禍という大きな時代の変化が訪れた昨今だからこそ、「いきあたりバッチシ」な気持ちで、「六本木アートナイト2023」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

新しい価値観を伝える「六本木アートナイト2023」へ

image by:六本木アートナイト実行委員会

2023年5月27日(土)〜28日(日)にわたり開催され、現代アート、デザイン、映像、パフォーマンスなど多様なアートが出現する「六本木アートナイト2023」。

今回は「都市のいきもの図鑑」というテーマに沿って、メインアーティストには栗林隆+Cinema Caravanと鴻池朋子、国内外約45組のアーティストたちが参加し、さまざまなアート体験ができる一夜限りのアートナイトです。

メインアーティストである栗林隆+Cinema Caravanは、アートエネルギーを「船」に載せて、世界中に届けるというプロジェクトを展開しており、舞台である「六本木ヒルズアリーナ」には、巨大なタンカーが登場します。

タンカーのなかには、アーティストやクリエイターが参加した映像や音楽が流れ、六本木の街と世界をつなぐアートの船に大変身。

「鴻池朋子氏」大島皮トンビ|Ohshima Black Kite 2019年 約 W12 x H4m 牛革、水性塗料、クレヨン|Water-based paint, Crayon on Cowskin image by::六本木アートナイト実行委員会

さらにもうひとりのメインアーティストで、都市に住む人々や動物たちの姿を描くアーティストの鴻池朋子氏は、日本を横断する屋外展示で話題を呼んだ『皮トンビ』を「東京ミッドタウン」に出現させます。

ほかにも国際的パフォーマンスカンパニーであるClose-Act Theatre(クロースアクトシアター)による、『White Wings(ホワイトウイングス)』では、巨大な白い翼をまとったキャラクターたちがダイナミックなパフォーマンスを披露。リアル開催ならではの体感型プログラムのひとつです。

六本木の街が、一体どう変化するのか…!image by:yoshi0511/Shutterstock.com

そして忘れてはいけないのが、六本木という街そのものがアートの舞台となること。

見慣れた街並みが、アーティストたちの創造力によって変化し、新しい発見や感動を与えてくれます。

美術館や文化施設も連携して特別プログラム開館延長などを行うので、普段ではなかなか見ることのできない作品に出会えるチャンスも!

誰でも無料で参加できるイベントです。ぜひこの機会に、六本木の街で世界のアートをリアルに体験してみてはいかがでしょうか。

  • 六本木アートナイト2023
  • 六本木ヒルズアリーナ、東京ミッドタウン、国立新美術館など
  • 無料/美術館によって入場料が異なります。
  • 2023年5月27日(土)10:00 ~28日(日)18:00
  • 公式サイト
  • 参考:六本木アートナイト2023(PDF)
  • image by:六本木アートナイト実行委員会
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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