中国の「監視社会」がこんなところにも…日本人が思わず驚く中国の当たり前
国内に、非公式の時差があった
世界地図が手元にある場合は、日本と中国の位置をあらためて確かめてみてください。
経度140度を中心に横たわる日本と異なり中国の場合は、東部海岸沿いの経度120度辺りから、新疆ウイグル自治区の西端の経度75度くらいまで、東西に国土が大きく広がっています。
その広さは、日本の国土の約26倍です。
もともと、1912(明治45/大正1)年に清朝から中華共和国になったころは、5つのタイムゾーン(時間帯)を国土に設定していました。
しかし、1949年に中国共産党による中華人民共和国が誕生すると、建国者の毛沢東は国内のタイムゾーンを1つにまとめます。その背景には、時間の統一を通じて、国家の統一を強化したかった思いがあったそう。
とはいえ現実的に、北京や上海といった東部海岸沿いの大都市と、はるか西の内陸部、インドのデリーと同程度の経度に位置する新疆ウイグル自治区の人たちが同じタイムゾーンで生活しようと思っても無理が生じます。
そこで非公式ながら、新疆時間(しんきょうじかん)という時差が設けられ、新疆ウイグル自治区で暮らす漢族以外の少数民族の人たち(ウイグル族)に、2時間遅れで生活する習慣が生まれたのです。
いまでこそ見かけなくなったと朝日新聞の記事に書かれていますが、新疆ウイグル自治区の中心都市ウルムチには新疆時間を示す時計が、ホテルや公園などの街中に当たり前にかつては見られたといいます。
この他にもまだまだ、中国に関する驚きの文化や伝統はたくさんあります。
ニュースなどで中国の話題を見聞きしたとき、異なる社会の成り立ちや常識にも関心を向けてみると、何気なく入ってきたニュースがより深く理解できるかもしれません。ぜひ、読者の皆さんもいろいろ調べてみてくださいね。
- 参考
- 中国が駅での「安全検査」に熱心な本当の理由 – Newsweek
- 中国式手数字 – 中国文化センター
- 中国での指での数え方 – 高知県
- 中国人が逃げられない、「戸籍格差」の現実 – 東洋経済ONLINE
- 小学校の教室にベッドになる机 「寝る子は育つ」中国式睡眠学習!?-西日本新聞
- 明治の食育 – meiji
- なぜ東西に広い中国が「時差」を設けていないのか – DIAMOND online
- なぜ東西に広い中国が「時差」を設けていないのか – DIAMOND online
- 「監視社会=暗黒」の図式で中国を語る日本、重要な視点が抜け落ちている – Globe+
- 韓国が、男女差別の根源だった「戸籍制度」を一気に廃止した理由 – President Online
- 中国の戸籍制度~都市戸籍と農村戸籍~ – アジア四季報
- 中国、25年までに都市戸籍取得制限を撤廃・緩和へ – 新華
- 杭州の小中学校で「昼寝」の時間導入へ 児童の間で好評 – 人民網日本語版
- 中国文化における昼寝z z z Z Z Z – 長崎県平戸市
- 今でも昼寝の習慣のある中国、本当に昼寝は必要なのか=「欧米がどうであろうと昼寝は不可欠」「昼寝をしない民族に希望はない」―中国ネット – Record China
- 【昼寝してますか?】休憩中の昼寝・仮眠について男女700名にアンケート調査 – 家具のホンダ
- ボイス 西から東から-平成27年1月号 – 大和町
- 小学校の入学準備品に「布団一式」?企業も昼寝を導入する台湾のお昼寝文化 – Domani
- 中華人民共和国 広州編 – 外務省
- 世界70カ国、70通りの「1から10の数え方」。 – VOGUE
- なぜ東西に広い中国が「時差」を設けていないのか – DAIAMOND online
- 新疆観光が爆発的人気に 現地では大渋滞や長蛇の列発生 – 人民網日本語版
- China Only Has One Time Zone-and That’s a Problem – The Atlantic
- 中国共産党とは?創立100年って? – NHK
- 中華人民共和国(中国) – 外務省
- 中国基礎データ – 外務省
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