旅の記憶は温泉から…2023年に行った忘れられない「温泉宿」トップ5

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2023/12/27

3位 高峰温泉/長野県

3位にあげたのは以前からずっと行きたいと思っていた「ランプの宿 高峰温泉」。

image by:小林繭

標高2,000mに位置する雲上の湯として開放感抜群の野天風呂がさまざまなメディアで紹介される有名な温泉宿ですが、実際に宿泊してみたら本当に最高だったので!宿としてはもちろん、今年訪ねたにごり湯としてもダントツに印象に残っています。

image by:小林繭

「高峰温泉」を選んだ理由は、硫黄泉のにごり湯という私の大好物であることがひとつに大きなポイントで、続いて晴れた日には雲海を眺める絶景の野天があげられます。

これはここを訪れた誰もが口にすることで、この温泉の人気の高さに納得。この2つのトピックだけで十分に行ってよかった!となりますが、個人的にハナマル印をつけたいのが宿泊客のみが利用できる内湯の存在です。

image by:小林繭

というのも眺望は最高ですが、陽が落ちてからは利用不可ですし、雨が降るなかや、逆にあまりに晴天でも日差しがきつ過ぎて微妙な快適さとなる野天に対して(真冬の雪積もるような日も浴衣を脱ぐタイミングとか厳しそう!)、内湯の安定感が完璧すぎると思ったので。

基本的に長湯を好む人にとって、ゆっくりと浸かれる温度であることは重要で、ぬる湯と熱湯がそろう「高峰温泉」の内湯はまさに求める内湯の在り方そのもの。湯にさえ浸かっていれば至福な私の理想をそのまま形にしてくれているものでした。

image by:小林繭

言うまでもなく温泉の素晴らしさは星5つで、けれど3位に選んだのは他にもちゃんと理由があり、部屋の窓が三重になっていることや(標高2,000mの冬の寒さ対策が完璧!)、食事がきちんと美味しいこと(アルコールのメニューも豊富です!)、館内に客室以外にもラウンジをはじめくつろげるスペースがあることなど、不満に思う箇所がひとつも見つかりませんでした。

強いてあげるなら、“ランプの宿”のランプが電気だったので、一部でもよいから本物のランプであったら!というくらいでしょうか。不満というよりも願望です。

野天へと続く小道にもランプが灯されていますimage by:小林繭

ちなみによくよく考えてみれば、こちらの宿は料金設定的にも至極リーズナブル


こんな辺鄙な山の宿で、これだけのサービスが整った宿にはそうお目にかかれません。正直なところ価格に対してゲストの快適さを追求しすぎて利益は大丈夫なのだろうか?と思ってしまうほど(勝手なお世話ですよね)。

後日目にした「高峰温泉」のオーナーのインタビュー記事で、宿泊者から同じ意見(感想、クレームなど)が3回出たら、それは必ずスタッフ全員で協議し解決策を検討するという経営ルールを知り、思わず「なるほどすごいな!」と唸ってしまいました。

それって山の温泉宿でなくても、あらゆるサービス業、もしくはビジネスに通じることで、その当たり前のことに全力投球する在り方が素晴らしいと思いました。

標高2,000mではありますが、宿までは私の運転でも大丈夫なくらい整備された道で、公共交通機関も利用可能なアクセスのよさもあり、絶対にリピート決定。定番の宿として末長くお付き合いしていきたいと思っています。

2位 扉温泉/長野県

リピートしたい温泉宿(といってもそこそこお値段がするので行くタイミングを図っています)として私のなかでリストの上位に位置しているのが、長野の「扉温泉」です。

松本の手前に位置し、首都圏からだと週末旅行でもOKな距離で、ここ数年人気が高まっている印象。なかなか都合が合わず再訪が叶わずにいましたが、ようやくリピートできたので、この宿を気に入っている理由を整理してみました。

「扉温泉」といえばこの立ち湯からの眺め。冬は水墨画の世界を楽しめます。image by:小林繭

施設は決して新しくはないのでいろんな意味で賛否両論を耳にしますが、私は全体的に流れる時間がとてつもなくゆったり感じられることと、美食の宿であること、そして大浴場の半露天の立ち湯「雪月花」の心地よさを大変気に入っています。

寝湯でゴロンと横にになり、まどろみの時間を過ごすのもおすすめ。image by:小林繭

国定公園のなかに位置するので、四季折々の自然をごく身近に感じながらリゾート逗留ができることも魅力で、季節限定ですが冬には客室の暖炉が実に心地よいことも個人的なツボです。

ロビーにも暖炉が置かれ、山の宿で過ごす時間を暖かく演出してくれます。image by:小林繭

トータルすると私にとっては温泉にリゾート滞在的要素も求めたいときに行きたくなる宿というところでしょう。なので、この宿に泊まるときは食事はフレンチと決めています(予約時に和食とフレンチから選ぶ形式)。

温泉として源泉や湯の扱いへのこだわりをリゾートタイプの宿に求めること自体あまり意味をなさないので、そこは割愛。すぐ近くにある日帰り温泉施設「桧の湯」では同じ泉質の温泉にかけ流しでゆったり浸かれるので、そちらに立ち寄るのもおすすめです。

洋室で暖炉タイプの暖房がついた客室。広々として暖かさも十分です!image by:小林繭

個人的には白骨や乗鞍など松本周辺のガツン系の源泉かけ流しの宿に一泊し、その上がり湯として宿泊するのが一番かと。

1泊だけでどうしても心身のリセットをしたいときにも12時チェックアウトは有効で、しかも松本から送迎があるのでひとり旅でも使い勝手がよさそうです。

大浴場の立ち湯に浸かりながら眺める一枚の絵のような自然の景色が目当てなので、私の場合温泉付きの客室は必要なく(その分リーズナブルに宿泊でき、同時に多くのゲストは部屋の温泉を利用するため大浴場が空いているという利点も!)、温泉リゾート逗留がしたくなったら訪ねたい宿です。

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