雲の上の極上を知る。長野「高峰温泉」で標高2000mの野天風呂

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2023/10/11

ランプの宿——夕方になるとご主人が館内のランプにひとつひとつ火を灯して歩く、秘境の宿。初めてその存在を知ったのはまだほんの子どものころだったように記憶しています。

あれからずいぶんと時間が経ちましたが、聞いただけで旅情が掻き立てられる魅惑の響きであることは今も変わりません。

image by:小林繭

「ランプの宿」と聞くと、さぞかし辺鄙(へんぴ)な場所にありそうに思いますが、国内にいくつかあるランプの宿の中で、思いのほかアクセスがよいのが、長野県小諸市にある「高峰温泉」です。

標高2,000mに位置しながらも、一年を通して営業していて、しかも公共交通機関で訪れることができるんです。JR佐久平駅または小諸駅から運行されるバスを利用すれば、本当に宿の目の前まで行くことができるので、これは電車派にはうれしい限り。

標高2,000m 雲上の露天風呂”のキャッチコピーで知られる高峰温泉があるのは、浅間山の西に広がる高峰高原。長野県と群馬県の県境にあたり、周辺一帯は上信越高原国立公園に指定されています。

image by:akaryn

池の平湿原をはじめ高峰山、東篭ノ登山、西篭ノ登山などが点在し、高峰温泉を起点にさまざまなルートでハイキングや本格的な登山が楽しめる立地から、登山家にはお馴染みの山の宿です。

山の宿と聞くと、なんとなく”登山をしない人が行ってもいいのかな?”という気持ちにもなりますが、山登りやハイキングなどせず、純粋に宿の湯に浸かるために訪れる人ももちろん大歓迎の宿なので、ご心配なく。かくいう私も、基本的にいつも湯を目当てに山の宿に泊まるくちです。

ということで高峰温泉の楽しみ方を、お話したいと思います。

チェックインは13時にすべし

客室の窓はなんと3重サッシ。これなら真冬でも快適です。チェックイン時にはすでに布団がひいてあるのも私的には好ポイント!image by:小林繭

高峰温泉のチェックインは、なんと13時〜!ときどき14時〜チェックインOKの宿はありますが、13時から入室手続きできる宿はなかなかありません。天空の極上湯を心ゆくまで楽しみたい人は、ぜひ13時のチェックインを目指して宿に向かってください。


私は、いつも温泉宿に行くときはどこかで軽く蕎麦を昼食に食べてから宿に向かいますが、高峰温泉に行ったときはお昼ご飯の蕎麦はスキップして、代わりに軽い軽食やおやつを持って訪ねました。

宿には食堂もあり、蕎麦や軽食をいただくこともできるようですし(蕎麦は要予約)、13時チェックインに合わせて3食付きの宿泊メニューもあるので、そちらを利用するのもいいかもしれません。

とことん、温泉をたのしむ!

image by:小林繭

高峰温泉の泉質はカルシウム、ナトリウム泉。ほのかに硫黄の香りが漂う、実に肌触りが心地よい湯で、源泉が36度と夏の長湯にも最高の条件がそろいます。

宿には男女別の野天風呂が各1つずつに内湯が2つずつの計6つの温泉があります。

源泉36度の掛け流しと、源泉を42度に加温した「高峰の湯(男性用展望風呂)」、「四季の湯(女性用展望風呂)」、そして源泉を26度に調整した掛け流しと42度の加温の浴槽が並ぶ「ランプの湯」が男女別にあり、滞在中の宿泊客は、どの風呂でも24時間自由に利用することができます。

ランプの湯(写真は冬) image by:akaryn

立ち寄り湯で利用できるのは「ランプの湯」のみなので、宿泊客はなんどきでも混雑とは無縁で湯をいただけるというのもうれしい配慮です。

野天風呂のみ、利用可能時間※はチェックインから日没までとなり、翌朝は7時からとなっています(※冬場の悪天時期には野天の利用ができないこともあるそう)。

私が滞在したときは夏場だったので、野天クローズの心配がなく、滞在中はいくたびも野天へ足を運びました。

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