神域で、あとつぎ募集中。伊勢神宮へ続く日本一の清流で起業しない?
このプロジェクトを進める「大台町雇用・定住推進協議会」統括マネージャーの古守庸一郎さんにお話を聞かせてもらいました。
実は、古守さんご自身も2014年7月に大阪の都市部から、この三重県の田舎町に移住を実行された方です。移住するまでは、三重とは縁もゆかりもなかったようです。
「子供が小学生になるタイミングで、このまま都市部で子供を育てていいのか、非常に悩んでいました。移住を検討し始め、色々な地域の情報を得たり、実際に家族で現地を見に行ったりもしましたが、どの地域も、家族の意見が一致せず、決めることができませんでした。
そんな時に、たまたま見つけた大台町の移住体験ツアーに申し込んでみました。当初気軽な気持ちで参加したツアーだったのですが、行ってみましたら、宮川(みやがわ)の、その美しさに心を打たれまして。透明な水の流れる清流の美しい景色に、心の底からの驚きと感動を覚えたのです。
そして、魅力的な地域の人たちとの交流も経験した1泊2日のツアーの帰り道、その時はじめて家族の意見が一致したんです。『大台町にしよっか。』『うん、そうだね。』と」。
古守さんは元々、大阪で広告制作や事業戦略の仕事に携わっていました。移住後はその経験を活かし、「大台町雇用・定住推進協議会」の統括マネージャーとなります。
これから、大台町への移住を推進するうえで、働くところと住むところをどう確保し、移住者にそれをどうPRしていくか、その戦略を組み立てる役割として、すでに様々なプロジェクトを動かし始めています。
中でも個人的に非常に興味深く感じたのが、「事業継承(あとつぎ)」をテーマにした移住推進プロジェクトです。
大台町の中には、観光客の蕎麦打ち体験ができる郷土暮らし体験施設や、地域活性化のために立ち上げられたコミュニティカフェ等がありますが、その運営者自体の高齢化が進んでいるため、このまま後を継ぐ人がいなければ、消滅してしまう可能性があります。そこで、都市部のやる気のある若者に来てもらい、新しい発想を取り入れながら、それらの施設を、地域おこしのための事業に活用してもらおう、というプロジェクトです。
また、田舎での飲食店・民泊・カフェ等の経営を志す若者に対しても、空き家や空き店舗を紹介し、起業支援を行っていくというプロジェクトも進めています。
地域に可能性を感じ移住を検討している若者は、基本的に起業志向の高い人材が多いと思われますので、そことうまくマッチングがされれば、今後地域の活性化に大きく寄与するプロジェクトになると思います。
「島根の海士町や、徳島の神山町のように、これまで何十年もかけて地道に地方創生を進めてきた地域と比べれば、大台町は後発組で、まだまだ体制の整っていない部分があるのも事実です。ですが、逆に考えれば、まだ活用されていない地域の資源がたくさん埋まっているのも、また事実なんだと思います。それをこれからどう活用していくか、そこに面白みを感じられる人にとっては、とてもチャンスのある場所だと思います。ぜひお気軽にお問合せください」。
大台町「働くところ住むところプロジェクト」へのお問合せはこちら。
公式サイト:http://vision-odai.mie.jp/
- 記事提供:「地域移住計画」
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