外国人の「日本酒」爆買いが止まらない。世界に広がる地元のSAKE
世界的に日本食ブームが広がる中、日本産のビールやウィスキーは海外でも愛好家が増えていますが、いま海外でブームなのが「日本酒」。欧米ではSAKE、Japanese Sake、Japanese Wineなどとして呼ばれている日本酒ですが、この日本酒の輸出額は近年過去最高を更新しました。欧米を中心とした海外では日本酒人気が広がっているようです。
外国人の「日本酒」の爆買いが止まらない?
寿司やラーメンなどをはじめとした世界的な日本食ブームが起きていることもあり、海外でも日本酒は、”Japanese Sake” として知名度が高まっています。
昨年度の日本酒輸出額は約 430 億円(対前年比 110.2%)となり、5年連続で過去最高を記録。中でも、日本酒の2016年度の売り上げは156億円と7年連続で過去最高を記録し、この10年間で3倍にアップしています。
輸出額1位はアメリカ。続いて、香港、韓国と続きます。食文化に共通点があるアジアで日本酒が好まれるのはわかりますが、アメリカ以外にも、カナダ、オーストラリア、英国など、欧米諸国でのシェアが増加しているのは意外ですよね。
さらに先日、EUの経済連携協定(EPA)で「日本酒の輸出にかかる関税の即時撤廃」が決まったことから、今後も欧州への輸出拡大が予測されています。外国人の日本酒の「爆買い」はまだまだ続きそうです!
欧米スタイルで人気が加速
欧米といえば、ワインを片手にディナーのイメージですが、今ではワインの代わりに日本酒をワイングラスに入れて楽しむ人が急増しています。日本酒は米から作られた醸造酒を意味するRice Wine(ライスワイン)とも呼ばれているので、日本版ワインのような感覚で捉えているのかもしれません。
I’m way too much of a nerd to have my sake in a wine glass with a stem. pic.twitter.com/8UPPAgBvGh
— gendohime (@gendohime) 2015年7月27日
「ワイングラスに酒と氷を入れて飲んでいるよ」
欧米スタイルのまま日本酒を楽しむ人々が増えているようです!
飲み方だけでなく、酒そのものも欧米スタイル。
日本酒ブームが浸透中のアメリカでは、なんと「アメリカ産の日本酒」も登場しています!有名なのが、日本酒造メーカーの「桃川」とタッグを組んだオレゴン州ポートランド発の「Sake ONE」という酒造メーカー。米国産の米を使い、アメリカ人の口に合うように作られた酒はアメリカ国内でも人気を博しているようです。
もはや日本酒は日本産だけに限らなくなってきましたね!
また、「ワインソムリエ」ならぬ、「Sake Sommelier(酒ソムリエ)」もじわじわと浸透しているようです。
日本酒ソムリエとは、日本酒にマッチする料理や醸造方法、産地などに関する知識を学び、飲み手の好みやリクエストをききながら、日本酒とその楽しみ方を提供できるエキスパートのことをいいますが、日本国内のみならず、海外でも「酒ソムリエ」の人材育成に始まっています。
例えば、ロンドンを拠点に世界に展開する「酒ソムリエ協会」では「日本酒入門コース」から「マスターオブ酒」までの各レベルのコースを設けており、酒のエキスパートを育てています。この「酒ソムリエ」の資格を得るために熱心に授業に参加する人々の姿も!
Want to be a Sake Sommelier? Last places available in London 27-28 March.
shane@sakesommelierassociation.com to book your seat! pic.twitter.com/vjqkbsQGFG— Sake Sommelier Assoc (@SakeSommeliers) 2017年3月17日
海外で旅行に行って、日本食レストランでお酒をオーダーしたら、日本人ではなくて、外国人の酒ソムリエがお好みの日本酒を選んでくれるなんてこともあるかもしれませんね!
では、次のページでは、欧米で人気の日本酒を紹介したいと思います。