物価は高いが旅行者には優しい。スイス屈指の文化都市・バーゼルを行く
旅行者のニーズをよく分かっている町・バーゼル
そして今回、2度目に訪ねたスイスはバーゼルです。訪問地が都市部で、ホテルも市中心部の風光明媚なエリアにあり、しかも、市内ホテル宿泊客なら、ホテルの予約確認書を提示するだけで空港⇒市内の交通機関を利用できる!というのだから、前回とかなり事情が違います。
無料なのはもちろん有難いですが、それ以上に助かるのが、バスやトラムの切符をいちいち買わなくていいことです。切符が必要だと、買い方や支払い方法を事前に確認しておかなくてはいけないし、それで現金が必要なら、数日の滞在のために現地通貨を用意する手間も発生します。仕事の準備もあるから、そういったことにはなるべく時間を取りたくないわけです。
現地に到着してからはすべてがスムーズでした。バーゼル空港から出る市内行きのバスも、中央駅から乗ったトラムも7分間隔で、しかも時間通りの運行。気温は氷点下でしたが、ほとんど待たされず、寒さに震えることもありませんでした。トラムを降りてからホテルまでの移動も、雲ひとつない青空の下、歴史的建築物やライン川を眺めながらの散策になり、出張で来たことを忘れてしまいそう。
ホテルのチェックインでもうれしいサプライズがありました、現地滞在期間中、市内の交通機関すべて乗り放題のバーゼルカードを頂いたのです。これで滞在中は現地通貨要らず! 旅行者のニーズを本当によく分かっている町だと思います。
このカードがあれば、切符の買い方が分からない旅行者が、駅員や運転手を煩わすこともありません。(旅行者からお金を搾り取ることばかり考えているオランダのアムスやロッテルダムの交通各社、聞こえておりますでしょうか?)その他、ライン川渡し船の無料チケットや、市の提供する無料Wifiのアクセスコードも貰いました。
さて、この日も昼食は自分で調達しなくてはいけません。前回の失敗に学び、今回はちゃんとオランダで買って持ってきました。駅のキオスクで買ったプリングルスのロング缶です!(笑)
スーパーで正価2ユーロ足らずのものが、駅のキオスクでは2.75ユーロでしたが、それでもあのスイスの田舎町のキオスクよりはずっと安い。
手っ取り早く空腹を満たして、街の様子を見に行きます。歴史ある街並みながら、ドイツとフランスに接した国境の町らしくオープンな雰囲気で、しかも、見るからに治安がよい。
ライン川の遊歩道に降りる階段や橋の下は、夜間色々あったような汚れっぷりですが、人気のない路地も、川沿いの遊歩道も、日中なら心配なく独り歩きが楽しめます。交通機関が機能していて人も多すぎず、しかも国際的。ここなら住んでもいいなと思えます(もちろん、スイスでの収入源があればの話)。
すっかりバーゼル万歳モードですが、ホテルの朝食ブッフェの充実度はオランダが上のようです。この歴史ある高級ホテルは朝食がサービスだからか、オランダのホテルよりかなり小規模でした。
前回泊まったスイスの田舎町のホテルでは、スイスなのにアムステルダムのホテルと同じ朝食代で不思議に思ったのですが、パンの大きさもハムや野菜の種類も、ちょうどオランダの半分でした(爆)。こういう形でも物価が倍であることを感じさせてくれるスイス、ブレません。