物価は高いが旅行者には優しい。スイス屈指の文化都市・バーゼルを行く

スイスといえば、幸福度ランキングでも上位に入るなど、観光はもちろんのこと移住先としても人気が高い国。ただその反面で、食料品の価格に関しては軽くパニックになるほど高いようで…。

オランダ在住の日本人・あめでおさんは、これまで2度の訪問で体験したスイス現地の異常な物価高の実情、そしてスイス北西部にあるライン川沿いの町・バーゼルの観光事情について、無料メルマガ『出たっきり邦人【欧州編】』でレポートしています。

基本的な食材が安価で手に入るオランダ

オランダに来て3つの町で暮らしました。今住んでいるところからの連載が今回100回目を迎えて、いまさらのように、今の町での暮らしが一番長くなったことに気づきました。実は6年以上前に気づくべきだったので、本当にいまさらです。

「石の上にも3年」というのは真理で、どんな国へ移住しても、落ち着いて暮らせるまでに3年は必要です。最初の3年間の重みは、4年目以降の6年間にも勝るでしょう。逆に言うと、それ以降はあっという間です。

「オランダに何年お住まいですか?」と訊かれて、20年近くになると答えると大抵驚かれますが、5年も住めばあとはオートパイロット。でも、そう言えるのは、衣食住に困らず大病もせずにやってこられたから。

衣食住といえば、食い意地のはった私はどうしても食に関心が行きますが、オランダは野菜や果物といった、基本的食生活に必要な食材が手ごろな値段で手に入る、生活しやすい国です。

いつぞや実施された「豊かな食生活の国ランキング」でオランダが1位に輝いたとき、在蘭邦人の多くが困惑しましたが、これは飽食の日本人が、豊かな食生活=グルメと思い込んでいるからでしょう。このランキングは、低所得者でも健康な食生活ができる国を調査した結果です。このときの日本のランキングは、“あの”米国と大差ない30位手前でした。

基本的な食材が安価で手に入る有難さは、ほかの国にいくと改めて実感できます。オランダなら、スーパーで正価1kg 200~250円という、タダ同然のただのジャガイモも、日本に行けばやたらとSPECの高い単品売りの男爵イモになり、1個100gで100円を超えたりします。「いやいや、イモはオランダでは主食だから」、と日本のスーパーの米売り場を見てみると、決して安いとはいえない価格水準です。

でも、日本の食費の割高感など一瞬で吹っ飛んでしまうのが、泣く子も黙るスイスの物価。平均年収も欧州最高なので必然でしょうが、自費で行くにはかなり敷居が高い国です。幸い、顎足枕付きの出張で数年前に一度、そして最近もう一度行くことができましたので、今回は、ケチな在蘭邦人の目で見たスイスの物価+観光の話題を、近所のおばちゃんモードでお届けします。よろしければおつきあいください。


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