ビール大好きドイツ人が選んだ、本当に美味しい「日本のビール」ランキング
ドイツのビールにまつわるマナーと変わった言い伝え
筆:ドイツのビールといえば、オクトーバーフェストなどで聞くように乾杯の音楽が有名ですよね。
ホ:「Ein Prosit(アイン・プロージット)」だね。たまに音楽が流れてもどうすればいいかわからないと言われるけど、とりあえず「Prost!(プロースト!)」で周りと乾杯すれば大丈夫だよ。
あの音楽があれば初対面の隣の人とも挨拶ができるから、いいキッカケだよね。ドイツ人も日本人のようにシャイな部分があるから、ああいった音楽とかルールがあると、コミュニケーションが取りやすいのかもしれない。
筆:なるほど。ところで、ドイツではお酌のマナー・ルールとかってあるんですか?日本では最近、とっくりの注ぎ口は逆を使ってお酌するべき、なんてマナーが話題を呼んでいました。
ホ:注ぎ口があるのに、逆に使うの?日本人ってすごく頭が良くて合理的なのに、たまに不思議なことをするよね(笑)。ドイツではお酌なんてしたこともされたこともないかも。
そういえば以前、ドイツからやってきた男性の同僚を歓迎会に呼んで、女性社員が彼にお酌をしたことがあったんだ。そのあと、彼はコッソリ「僕は既婚者だから困るんだよね…」と言ってきたんだけど、多分、女性社員が自分に気があってアピールしてきたと勘違いしたんだと思う。僕は日本に長くいるから忘れてたけど、そういうこともあるのか!と驚いたね。
筆:言われてみると、映画を見ていても男女共に手酌で飲んでいるイメージがありますね。でも、お酌して好意の勘違いになるとは驚きです。
ホ:まぁ、彼は極端な例ではあるけど、日本の「飲み会」を知らない外国人だと、そういう風に取る人もいるかもね。
ホ:あと、「乾杯」のときのルールというか言い伝えなんだけど、ドイツ人は乾杯のとき、とにかく目をじっと合わせることが多いね。
筆:目を合わせることが、なんの言い伝えになっているんですか?
ホ:ドイツの言い伝えでは、乾杯のときに相手と目を合わせない人は、これから7年間も恋人と良い夜が過ごせないって言われるんだよ。だから、ドイツ人と乾杯するとき、相手は必死にあなたと目を合わせようとしてくると思う。変に思わないでね(笑)。
筆:まさか乾杯のときの振る舞いが、ベッドの上に繋がるなんて…。日本人だと、乾杯して合わすグラスの方を見ているかも。
ホ:ドイツでは場所や度数によるけど、16歳からビールが飲めるようになるんだ。だから息子や娘には、まずこの言い伝えを教える。だって10代からの貴重な7年間も、夜に悲しい思いをさせたくないじゃない?
筆:お年ごろのときにお父さんから聞くのは若干気まずいかもですが、確かに知っておきたい大切な話です。
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