「ブラタモ」も注目。いまは穴場、絶景の夕日が待つ福井「三国突堤」
511mの海に突き出した堤防では絶景の夕暮れを楽しめる
三国港突堤も、この時期に工事がスタートしています。ブラタモリでも詳しく紹介されていた通り、三国港は九頭竜川の河口にあり、はん濫のたびに大量の土砂が運び込まれ、海底が浅くなって船が通行できなくなるという問題に直面していました。
地元の強い陳情によって明治新政府はエッセルを派遣します。そのエッセルが工事計画を作り、1878年6月に帰国したエッセルに代わって、デレーケが工事を担当します。
工事は1882年まで続きます。その後、大正、昭和の大戦を経て、1964年ら堤防の延長工事が行われ、1970年に至ると511mまで堤防が海にのびました。
地図や衛星写真で見ると、三国港突堤は真ん中で折れ曲がっているとわかります。その曲がった部分を境に、先端部分が昭和に延長された部分で、陸地に接している部分が明治時代に造られた堤防なのです。
海が荒れた日は命の危険があるため立ち入りは不可ですが、海が穏やかな時期は格別の美しさが楽しめます。
夕暮れの気配が空に広がり始めるころに堤防に入り、魚釣りを楽しむ人の釣果を横目に眺めながら、のんびりと堤防の先まで歩いてみてください。格別の景色が楽しめますよ。
三国港突堤の前半部分、明治時代に造られた堤防には電信柱が突き立っていて、電線が架け渡されています。
三国サンセットビーチの方から眺めると、海上に向かって一本の道路が走っていくようにも見えるため、妙に旅情を感じさせます。
堤防の上から眺める夕日も素敵ですが、夕暮れ時に眺める堤防そのものも、心に強く残る印象的な美しさを堪能させてくれるはず。近くを旅する際には、ぜひとも立ち寄ってくださいね。
- 三国突堤
- 福井県坂井市三国町宿2-17 県道7号線
- 参考
- 山本晃一著『河川堤防の技術史』(技報堂出版)
- 三国港突堤(通称:エッセル堤)の紹介 – 福井県建設技術協会
- image by:福井県観光連盟
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