「アンタ」って呼んじゃダメ!海外で日本人が言いそうな「NG」ワード
とろい、あー!/イタリア語
最後は、イタリアで注意したい禁断のNGワードについて。日本は電車も会議も歯医者の治療も、定刻通り(予約の時間通り)に進んでいますが、諸外国によっては、状況が異なるケースもあります。
例えばラテンの国、イタリア人はヨーロッパのなかでも、時間におおらかな国として有名です。
今回、執筆にあたって友だちのイタリア人ジャーナリストにSNSで聞いてみると、待ち合わせ時間にはむしろ、ホストの人たちの準備を急がせない配慮もあって、わざと遅れると教えてくれました。
意図して遅れているわけですから、イタリア人は時間にルーズどころか、かえって時間を意識して行動しているとも解釈できます。
ただ、その言い分は遅れてくる人の主張です。待たされる方は、ちょっと納得できない感情が積み重なってくるかもしれません。
旅先のイタリアでのんびりできるスケジュールなら、現地の流儀に任せて、全てをおおらかに見ることができるでしょう。
しかし、トランジットなど、1分1秒が大事になってくる状況で、時間におおらかな国民性を目の当りにしたら「とろい、あー!」と思わず口から出てしまうかもしれません。
ただ、いくらイライラしていてもイタリアで「とろい、あー!」とはいわない方が無難です。
イタリア語で「Troia」に聞こえてしまう恐れがあるからです。イタリア語の「Troia」は、英語でいう「sow」だとか「whore」になります。
見慣れない英単語ですが、「sow」は「メスブタ」、「whore」は「ふしだらな女」です。要するに、女性に対する侮辱の言葉で、大変失礼に当たるNGワードです。
何かに急いでいても、イタリアでは口が裂けても「とろい、あー!」と言葉にしてはいけないフレーズなのですね。
このように何気ない日本語が外国語では意外な意味を持つケースは少なくありません。なかには、現地で使うと大変失礼にあたるNGワードである可能性もあるので、トラブルのもとにならないよう注意しておきたいですね。
新型コロナウイルス感染症の影響が収まって、再び自由に旅ができる時代が戻ってきたら、事前に「予習」をしてから旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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