「アンタ」って呼んじゃダメ!海外で日本人が言いそうな「NG」ワード
サバか!/ロシア語
魚は何が好きですか?筆者は焼きサバが大好きです。
サバのうま味が脂によって倍加され、そこに穏やかな塩味と優しい甘みが加わります。いかにも、日本の定番の定食メニューという感じですよね。
しかし、ロシアではサバという言葉に注意した方がよいでしょう。
ロシア旅行の途中では、食のスタイルも当然、がらりと変わります。ボルシチ、ペリメーニ、ピロシキに黒パンなどの食事が中心になり、お酒もウォッカにサーロ(塩漬けした豚の脂身)を合わせてという飲み方が自然に増えるはず。
最初は物珍しさで食事が楽しくて仕方ないかもしれませんが、そのうち日本食が恋しくなるはずです。
サンクトペテルブルクやモスクワで日本料理屋を見かけ、お店の外に掲示されたメニュー表の「焼きサバ定食」を見て、「サバか!」と思わず声を出してしまうかもしれません。
そのロシア旅行が、極東のウラジオストクからシベリア鉄道を使って欧露に入る壮大な長旅だった場合は、声を出すどころか叫んでしまうかもしれません。
しかし、ロシアで「サバか!」と叫ぶ際には、周りに人がいないかどうかを確かめることをおすすめします。
なぜなら日本語の「サバカ」はロシア語で「犬」という意味の言葉に聞こえる可能性が大だからです。
ロシア人にとって「サバカ」という言葉には、悪い意味があります。「こん畜生」という感じで、ののしる意味がこもるのですね。店頭で叫べば、店を非難しているようにも聞こえかねません。
ちなみに筆者にはロシア人の友だちがたくさんいます。その友だちのひとりが「もしロシアの女の子を口説きたいなら、『ヤ サバカ』といって、ひざをついて懇願すればいい」と教えてくれました。
直訳すると「私はあなたの犬です(あなたに服従します=何でもいうこと聞くから)」といった意味です。
「サバカ」には「犬」という意味から派生して、誰にでも尻尾を振って屈したりなびいたりする、服従心の強い生き物という響きがあるみたいですね。