日本にくる韓国人が約60倍に増加。「日韓カルチャー」に憧れるZ世代のホンネ

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2023/09/16

韓国語と日本語を掛け合わせた「ハンボノ語」が広まる

Photo by 編集部

筆:気になったんですが、ミナさんはユジンさんのことを “ちゃん” 付けで呼ぶのは、日本にきてからですか?

ミ:これは『らき☆すた』の影響です(笑)柊つかさちゃんが主人公のことを『こなちゃん』て “ちゃん”付けで呼ぶのがかわいいなって。あ、でも今は、韓国語のハングゴと日本語のイルボノを混ぜて使う「ハンボノ語(韓本語)」が流行ってるから、韓国でも〇〇ちゃんって呼ぶこともあるんだよ。

ユ:韓国語でオタクを意味する「オドック」も日本語の「オタク」が由来ですしね。

筆:え〜!それなら結構現地で日本語通じそうですね。

えみさん(以下、え):結構通じますよ!わたしは「NewJeans(ニュージーンズ)」が好きで、7月に韓国のイベント行ったんですけど、周りから普通に日本語が聞こえてくるんですよ。

韓国ソウル・オリンピックパーク image by:yllysoShutterstock.com

筆:たとえばどんなふうに使ってるんですか?

え:「それな〜」って聞こえた時は耳を疑いました(笑)それ以外韓国語だったんで、はじめは自分の聞き間違いかと思って。

ミ、ユ:「「チンチャそれな〜」」(チンチャ=和訳:マジ)

え:ほら!こんなふうに韓国語と日本語を混ぜて使うんですよ!(笑)逆に、日本の若い子はプリクラに韓国語で落書きしたりしますよね。


筆:それはおもしろいですね。確かに10代の子とかハングル文字をおしゃれとして使ってますし、お互いに共通言語になっていくのはいいかも。

「J-POP」「シティポップ」ブームも継続

image by:image_vultureShutterstock.com

ユ:あとは音楽じゃないですかね?韓国では「Night Tempo(ナイト・テンポ)※」で日本のシティポップJ-POPに触れたって人も多いと思います(※韓国出身のDJ兼プロデューサー)。

ミ:竹内まりやとか渡辺真知子の曲はNight Tempoきっかけに聞いたよ。imaseとか米津玄師もいいけど、最近はレトロブームで日本の歌謡曲とかディグってる。

え:待って、日本人の私のほうがわからないです…。

ユ:日本で言う「エモい」みたいな懐かしい感じが逆に新しくていいんですよ。韓国でも日本式居酒屋が流行ってて、BGMに昭和歌謡が流れたりしてます。

Photo by 編集部

筆:そういえば、ミナさんが飲んでるの「山崎」のハイボールですよね。韓国でも日本のウイスキーが流行ってるとは聞きましたが、実際、現地の反応はどんな感じなんですか?

ミ:もうずっと流行ってますよ!韓国の居酒屋にも「山崎」とか「響」「白州」とか置いてる店増えてるけど、日本産のウイスキーは人気すぎて全然入荷されないみたい。価格も日本の2倍くらいするけど、高くてもみんな飲む(笑)

韓国の日本風飲食店 image by:Geewon JungShutterstock.com

日本人は「美容」「K-POP」を求めて韓国へ行く

え:日本人は逆に、「美容」目的や「K-POP」目当てに韓国に行く人が多いと思います。友だちも肌管理とか整形で定期的に韓国のクリニックに行ってる子がいます。

ユ:韓国は日本のクリニックより安く施術できることもありますしね。

image by:Aberu.GoShutterstock.com

え:前は韓国に行ったら明洞とか中心部で飲むことが多かったんですが、最近は「ノガリ横丁※」まで足を伸ばすことも多くなりました(※ノガリ=スケトウダラの稚魚の干物)。

日本ではむしろ干物なんて食べたことなかったんですけど、韓国ドラマでノガリ横丁で食事するシーンを見て、超“韓国っぽ”スポットじゃんって思って。

image by:aaron choiShutterstock.com

ユ:確かに、友だちも乙支路3街駅あたりに日本人が多いって言ってました。めっちゃ韓国人に馴染んでますよね。

え:あと韓国の「ファッション」も好きです。これはオンラインで済むのでわざわざ韓国まで行こうとはならないですけどね。

ミ:そうそう、お互いのファッションもメイクも似てきてるから、一見韓国人と日本人の区別がつかなくなってきてるよね。

このあとも日韓女子トークは盛り上がり、楽しい夜は更けていきました。

ここまでお互いのカルチャーのハマる人が増えた結果が、観光客の数値に表れていましたね。

SNSやyoutubeが生活の一部でもあるZ世代は、一昔前の世代に比べて、異国の文化に触れるハードルが一気に下がりました。

世界中の気になるものを自分で選ぶことができるようになった今、お互いの流行やカルチャーを理解し、共有し合うことが当たり前になりつつあります。これこそ今の時代の「多様性」を表す正しい姿なのかもしれませんね。

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大学時代にドイツへ1年間留学。卒業後は旅行・グルメ・恋愛系のライターとして活動中。大好きなハンバーガーとビールのために、休日はボルダリングとヨガで汗を流す。

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