カラフルに色褪せる古き良き町並み。のんびり過ごすハワイの「オールドタウン」

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2023/12/30

緑の森に佇むクラシックタウン「オールド・コロア・タウン」

続いて紹介するのは「カウアイ島」。

数あるハワイのオールド・タウンの中で最もクラシカルな町はと聞かれたら、カウアイ島の「オールド・コロア・タウン(Old Koloa Town)」を挙げたいと思います。

ハワイ諸島の最北に位置し、最古の島であるカウアイ島はその緑の多さと美しさから“ガーデンアイランド”と呼ばれる島。

オールド・コロア・タウンへの旅はそこへ向かうドライブから始まりますが、鬱蒼と生い茂る巨大な木々のトンネルを抜けてたどり着く素晴らしいドライブコースとなっています。

緑の中から赤煉瓦色に浮かび上がるオールド・コロア・タウンは実にクラシカルな佇まいで、ここがビーチからわずか5分の地であることを忘れてしまいます。

ハワイ初の製糖工場がコロアで創業したのが1835年のことで、それがこの町の歴史が始まり。その後、サトウキビの町としてコロアの名はあっという間にハワイ諸島全土へ広まることになりますが、その歴史をずっと見届けてきたのが今でも唯一営業を続ける「スエオカ・ストア」です。

現在、オールド・コロア・タウンには、古き良き時代のアメリカを感じさせる木造の長屋風建物にギャラリーやブティック、お土産物屋をはじめ、アイスクリームショップ、ワインショップなどロコたち御用達のお店が軒を連ねます。

町の歴史を伝える資料も数多く展示されているので観光の合間にお土産ショッピングも兼ねてぜひ立ち寄ってみて。

町のランドマークであるモンキーポッドの巨木が大きく枝を伸ばし、いい具合に木陰を作ってくれるので、アイスクリームやサンドウィッチ片手にしばしのんびりと過ごすのがおすすめです。


風が駆け抜けるノースショアの町「パイア」

image by:小林繭

マウイ島」のサトウキビプランテーションの町といえば「パイア(Paia)」。ウィンドサーフィンの聖地ホオキパ・ビーチにも近いこの地もまた一年を通して強い風が吹くことで知られています。

町の中心はハナハイウェイとボールドウィンアベニューのコーナーにある人気のフィッシュレストラン「パイア・フィッシュ・マーケット」。いつ訪れても多くの人々で賑わう水色の建物が目印のお店です。

パイア・フィッシュ・マーケットimage by:小林繭
パイア・フィッシュ・マーケットのフィッシュプレートimage by:Shutterstock.com

通りにはおしゃれなカフェやレストラン、ブティックやギャラリーが集まり、ナチュラルフードやオーガニックにこだわる店が多いのは、ヒッピータウンならでは。

image by:小林繭

気のむくまま冷たいビールをひっかけたり、ビーチを眺めるベンチで午後のひとときを過ごしたり、風通しのよいパイアの町の居心地のよさはきっと旅人の心を掴んで離さないはず。

この自由気ままな雰囲気こそがパイアの醍醐味。ハナへのロングドライブのスタートとなる町でもあります。

カウボーイ気分で過ごすアートな町「マカワオ」

image by:小林繭

パイアから内陸へ11kmほど向かったハレアカラの高地に位置する「マカワオ(Makawao)」は、ハワイのパニオロ(カウボーイ)の町として知られる場所。

100mほど続くメインストリートを挟んで、道の両側にはブティックやギャラリー、ゼネラルストアが並び、そこだけ賑わいを見せます。

カウボーイハットやカウボウイブーツなどがそろうパニオロ専門店もあり、一瞬ここがハワイであることを忘れてしまうかも。

image by:小林繭

マカワオの面白いところは、プランテーション時代からの歴史を思わせるパニオロショップやゼネラルストアがある一方、同じヒストリカルタウンの一角にはハワイの中でもハイセンスなブティックやギャラリーがあること。

image by:EQRoy/Shutterstock.com

オアフ島やハワイ島を見回しても他にマカワオのような町はなく、ハワイのオールドタウンとしてワン&オンリー的な存在。ハレアカラへのドライブの途中に通る町なので、ぜひ車を停めて散策してみて。


忘れてはならない「ラハイナ」

image by:小林繭

最後にマウイ島の愛する美しい町「ラハイナ(Lahaina)」について少しだけ触れたいと思います。

2023年8月、ラハイナで大規模な山火事が起こり、町は80%以上の建物が消失する甚大な被害を受けました。

ハワイ王朝時代に首都が置かれたラハイナはハワイの歴史を語る上で重要な役割を担う地です。海沿いのフロントストリートを中心に19世紀の歴史的建造物が数多く残り、ノスタルジックな風景が広がる美しい町として世界中の人々を魅了する町でした。

桟橋の上から眺める青い海と、バニヤンツリーの涼しげな木陰、通りを行く人々の陽気な笑顔。訪れる人をみなアロハな気分にさせるオールドタウンの風景を忘れることはないでしょう。

2023年12月現在、ハワイ州観光局によるとマウイ島は被災地域を除くエリアに関しては通常通り観光客の受け入れを再開し、山火事被災者への思いやりの心で訪問するよう呼びかけています。

image by:Shutterstock.com

また、マウイ郡では訪問者が支援できる地元企業やイベントのリストを掲載したサイトを立ち上げているので、こちらに記載します。

>>>MAUI NUI FIRST「SUPPORT LOCAL.」

ラハイナの地の復興と、人々が1日も早く日常を取り戻す日が訪れることを心より祈ります。

ハワイのオールドタウン、お気に入りは見つかりましたか?

ハワイ語で散歩のことを「ホロホロ」と言います。小さなオールドタウンをホロホロする旅にはきっといくつものアロハな出会いが待っているはず。ハワイの小さな町をめぐる旅に出かけてみませんか?

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東京生まれ、湘南生息中のフリー編集ライター。インテリア、旅モノ、湘南情報を中心にお仕事しています。All About沖縄ガイド。目下、踊れる編集ライター目指し趣味のフラメンコに取り組む日々。趣味は温泉。

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