女子高生の制服スカート丈はどう変化してきたか?ミニが好まれる意外な地域差も

Array
2024/09/13

気崩しファッションを経て多様化へ

image by:MAHATHIR MOHD YASIN/Shutterstock.com

以上のような時代を経た現代は、どのような長さが流行しているのでしょうか。一般に、2000年代に入ると、落ち着いたデザインが好まれるようになったと各種の論文で指摘されています。

一方で、朝日新聞社が、全国の記者ネットワークを使って、約2,400人の女子高生のスカート丈を調査したところ、かなり地域性が出ていたと判明しました。言い換えると、落ち着いたデザインをベースに、多様性が進んでいると考えられるのですね。

image by:MAHATHIR MOHD YASIN/Shutterstock.com

例えば、東京・横浜などの首都圏では、ひざ上15cmよりも短い「ミニ」が全国最多の割合で確認されています。しかし、大阪・神戸では逆に、ひざ下ぴったりからひざ下より15cmの丈が全国最多で多い現状が確認されていました。

その他、福岡・福井では、ひざの高さが4割を超え、滋賀・岡山ではひざ上ぴったりが4割を超える割合で確認されたそう。

「気崩しファッション」が全国的に流行した1990年代までは「皆が、同じものを見た」最後の時代だったと指摘する専門家もいます。その後、接触する情報の多様化が進み、全国でほぼ一律、女子学生のスカートが短くなった1990年代半ばのような現象は起きにくくなったのでしょうか。

さらに今後は、性差を意識しないデザインが求められていくみたいです。冒頭で紹介したSharon Kinsellaさんの論文「What’s Behind the Fetishism of Japanese School Uniforms?」でも、日本の女子高生が着用する制服は、性的関心の対象となっているとの指摘もあります。

その意味で、スカートという選択肢そのもののが制服の中で、見直されるかもしれません。興味のある人は引き続き、今後のトレンドにも注目してみてくださいね。

 

いま読まれてます

翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

 国内 「JKの街」に新大久保が台頭。平成世代の女子高生トレンドをプレイバック ★ 64
 大阪 「ちゃうねん!知らんけど」他県民が戸惑う大阪府民あるある ★ 1861
 京都 「変人」は褒め言葉?誰でも参加できるユニークな「京大変人講座」 ★ 122
 全国 「日本一可愛いJKを決める大会」の県代表リストが話題! ★ 36
 国内 Hな言葉じゃ…ないよ。つい誤解しちゃいそうな全国「方言」ランキング ★ 873
エアトリ 憧れの北欧。デンマーク・コペンハーゲンで暮らすように旅をする
女子高生の制服スカート丈はどう変化してきたか?ミニが好まれる意外な地域差も
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます