涼を求め、水の都へ。湧き水あふれる城下町・長崎県島原市への旅
四明荘がたたずむ付近一帯には昔ながらの水路が残り、そこにもやはり悠々と鯉が泳いでいます。
水の透明度は折り紙つきですので、防水タイプのカメラを手にして出かければ、他では撮れないようなこんな1枚もものすることが可能ですよ。
一帯は通称「鯉の泳ぐまち」と呼ばれ、こちらを管理されているのも地元住民の方々です。そんな街の至る所には、水神様が祀られています。そのどれ1つとして、毎朝清められていない場所はありません。
そこには、先人から引き継いだ故郷を美しいまま次代に残そうという、地域の皆さんの並々ならぬ努力が見て取れます。そんな心を支えているのは、島原に生まれ育った誇り、ではないでしょうか。
下ノ丁武家屋敷通り
「鯉の泳ぐまち」を後にし、続いて訪れたのは「下ノ丁武家屋敷通り」。島原城築城時に城郭西側に造られた下士の屋敷町の雰囲気が、今も色濃く残ります。
街路中央を貫く、かつては生活用水として大切に守られていた水路沿いに残る武家屋敷は、現在3軒を数えるのみ。しかしこちらも「四明荘」や「鯉の泳ぐまち」と同様、地元の方々によりしっかりと維持管理されています。
そんな島原では8月15日、県内各地区同様、お盆前に亡くなった方の霊を弔い極楽浄土へと送る精霊流しが行われます。
今年は曜日廻りもよく当日は土曜日。城下町の雰囲気を楽しみながら、涼しげな湧水を訪ね、そして夕方からは精霊船がゆく幻想的な風景の中に身を置いてみる—。そんな週末を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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