鏡もち、お節…日本人なら知っておきたい文化伝統に関する英訳クイズ
日本人は宗教心が薄いなどと言われますが、年末年始はなんだか日本の伝統行事や風習、しきたりを重んじたくなる気持ちが高まりますし、神仏への思いも普段以上に強くなりますよね。
この時期はお正月飾りやお節料理など、身の回りの光景も様変わりします。日本の伝統の良さを再確認する時期でもありますが、こうした日本らしい文化の数々は、英語で表現するとどうなるのでしょうか。
そこで今回は翻訳家としての顔も持つ筆者が、年末年始の日本で欠かせない伝統的な行事や食事などを英語で何と言うのか、クイズを作成してみました。
2019年こそは英語ができるようになりたいと頑張っている人も、今年から英語でも始めてみようかと考えている人も、ぜひともチェックしてみてくださいね。ちなみに英語表現には、米国人のネイティブチェックも入っていますよ。
問題その1 「鏡もち」、英語で何という?
最初は鏡もち。鏡もちはそもそももちですから、もちを英語にすると突破口になりそうですね。もちはお米で出来た食べ物ですから、素材はriceです。カリスマ予備校英語講師の関正生さんも著書の中で触れているように、固形の食べ物の英訳に困ったら、cakeかcandyかcookieのどれに近いかを考え、当てはまればいいというテクニックがあります。
つまり、もちはriceでできたcakeなので、rice cakeです。
最後は「鏡」をどう表現するか。恐らく鏡もちの直接的な訳語は英語に存在しません。この問題をかつて、日本文化に関する書籍の英訳時に翻訳パートナーである米国人と議論した経験がありますが、a rice cake decorationという訳語にたどり着きました。直訳すると「もちの飾り」ですね。
解答例:a rice cake decoration
ちなみに『ジーニアス和英辞典』(大修館書店)には、
<round rice cakes offered to the gods at New Year’s time>(上述の書籍より引用)
という訳語が出ています。「円形のもちで、神に新年に供える」といった感じの意味ですね。もちの形状を英語で表し、鏡もちの用途を補足した英訳でした。