まさかそんなことが…?カナダで日本人が感じたカルチャーショック

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2019/04/14

3.カナダには超有名なキャラクターがいる

女性の後ろにいるのが「ボノム」image by:坂本正敬

カナダ東部にケベックという州があります。北はハドソン湾に面した極北の地があり、南は米国と国境を共にした州で、モントリオールやケベック・シティといった都市が有名です。そのケベック・シティで毎年冬に開催されるウィンターカーニバルの公式キャラクター「ボノム」をご存じですか?

公式ホームページによると、ボノムの略歴は1954年にケベック・シティで生まれ、身長213センチメートル(7フィート)、体重181キログラム(400ポンド)という巨大なスノーマンになります。地元のガイドの方によると、ウィンターカーニバルの期間中はラジオやテレビなどにも引っ張りだこで大人気を博しているのだとか。

撮影スポットにいる「ボノム」image by:serkan senturk / Shutterstock.com

実際にカーニバル中にはボノムとの記念撮影を待つ人で長蛇の列ができるほど。例えばケベック・シティで最も権威と格式のあるホテル「フェアモント・ル・シャトー・フロントナック」のロビーにも、ボノムの実物大のモニュメントが置かれていました。

ケベック・シティとは真逆で、カナダ西岸にあるバンクーバーで活躍するメディア関係者にボノムの知名度を聞いてみると、ボノムの存在はカナダ全土に鳴り響いているのだとか。カナダ人と会話を持つ機会があれば、名前を出してみると盛り上がるかもしれませんね。

4.国内に分離独立の動きがある

看板の表記もフランス語 image by:坂本正敬

例えば北海道の人たちが、日本からの独立を考えていると口にしたら、どう思いますか?普通であれば「冗談でしょう?」と感じますよね。しかしカナダのケベック州には、本気で独立を考える人たちが存在しているそうです。

ケベック州都のケベック・シティにおいては、約699,029人いる人口のおよそ95%がフランス語のネイティブで、町中の看板はフランス語で表記されています。

ケベック・シティ在住の日本人ガイドの方によれば、同市に企業を構える場合、社内の公用語がフランス語であることが多く、ガイドの方自身もガイド業の資格を取得する際に、フランス語で資格を取得しなければならなかったのだとか。

ケベック州の標識image by:Shutterstock.com

カナダと言えば英語を話すイメージがあるはずです。しかし、ケベックに関してはもともとフランスからの移民が町を開拓した歴史があるため、フランス文化の影響が色濃く残っているのですね。

英仏戦争によって最終的には1759年にイギリスの領土になりますが、ケベック州に暮らすフランス系カナダ人からすると、自分たちの祖先はフランス人であるという思いがあると言います。


またケベック州で発行された車のナンバープレートには、「Je me souviens」という言葉が表記されています。直訳すると「私は忘れない」という意味で、自分たちはフランス系の民族だという歴史を忘れないと宣言しているのかもしれませんね。

ナンバープレート(ケベック州)image by:kipgodi / Shutterstock.com

ケベック・シティ在住の日本人ガイドの方によれば、ケベックの有権者の約2人に1人は独立を支持しているとの話もありました。実際に筆者もケベックの人たちに意見を聞いてみると、さまざまな意見が聞こえてきました。国内に異なる公用語を使う地域があり、分離独立の動きがある、日本人からするとちょっと驚きの話ですよね。

以上、カナダで出会った日本人に聞いたカナダのカルチャーショックをご紹介しました。今回紹介した他にも国技のアイスホッケーで、普通に親子や友達同士がアイスホッケーを屋外で楽しんでいるだとか、空港内のトイレに使用済みの注射器を捨てる専用の箱があるだとか、いろいろな意見がありました。

カルチャーショックは旅行の楽しみのひとつとも言えるはず。さまざまなカルチャーショックを味わいに、世界に飛び出したいですね。

image by:坂本正敬

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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