ハワイで一番ディープ&ピース。溶岩と生きる楽園プナの不思議な魅力
ペレと共に生きる、プナの人々
ペレのお膝元ともいえるプナは、溶岩が固まった大地の上に広がる地。ここでは人々は繰り返される火山の噴火…つまりペレと共存して生きています。きっとみなさんの記憶にも新しいと思うのが、2018年5月のハワイ島で起きた新たな噴火です。
プナの住宅エリアに割れ目ができ、溶岩が流出。同年9月に止まるまで溶岩はプナの森林や町を焼きカポホの海岸に流出し続けました。
一時はどうなることかと心配された当時の噴火ですが、最終的に12月には1983年以来35年間も続いていたキラウエア火山の噴火の終息宣言が出され、まだ一部地中からスチームが出ている箇所もありますが、現在は静寂に戻っています。
もちろんいつ次の新たな火山活動が地表に現れるかわかりませんが、溶岩でクローズされてしまった道の整備も着々と進みプナは日常を取り戻しています。
プナに生きる人々がすごいなと思うのが、例え溶岩に家を焼かれようともそれはペレの意思であると女神ペレに対して畏敬と尊敬の念を抱く気もちに揺らぎがないこと。
そもそも火山のそばに暮らすにはリスクはつきもので、それを超える魅力がこの地にあることに納得してここで生きているわけです。
家を失くしプナから出ていかなければならなくなってもそれは「新しいところへと行きなさい」というペレのサインとして受け止める人が多いのです。そう聞いて、みなさんはどのように思いますか?
なかなか信じられないという人が多いかもしれませんが、プナの自然のなかに身を置いていると、その意味がわかるような感覚を知ります。
日々マグマや溶岩というあまりにもスケールが大きな地球のエネルギーに接しながら暮らしていれば、そんなふうに自我を超え達観した感覚が養われていくものなのかもしれません。
それこそがまさに、ペレの恩恵なのです。今回も家を失くしプナエリアから出て行った人も多くいるそうですが、何度家を焼かれても、また新しく家を作る人もいるのだとか。