2011年春。田舎から上京した私が初めて知った都会は足立区「北千住」だった

Array
2020/09/16

初めてひとり暮らしした場所へ

image by:赤池リカ

私が住んでいた場所は北千住駅から徒歩約20分、京成電鉄本線の「千住大橋駅」が最寄駅といったほうがよい場所でした。当時は、北千住駅から遠くても都会に住んでいると実感できた場所。せっかくなので千住大橋駅方面に向かいます。

「千住ほんちょう商店街」をまっすぐ進むと、私の知らない綺麗な道が出現。

image by:赤池リカ

この辺りでは、住んでいる当時から再開発の工事が進められており、いまでは綺麗な道路が広がります。こんなに道幅広かったっけ?と思うことも。

image by:赤池リカ

実は千住大橋付近は、松尾芭蕉が『奥の細道』の旅で出発した地点。1689年に深川から船に乗り、千住で下船して出発したとされています。

image by:赤池リカ

足立成和信用金庫本店前には、木で作られた松尾芭蕉像があります。このほかにも、南千住駅前や中央卸売市場足立市場前にも芭蕉像があるそうですから、千住が芭蕉とゆかりのある地ということがわかりますね。

芭蕉像に別れを告げ、千住大橋駅を目指して日光街道を渡ると、遠くの方にスカイツリーが見えてきます。そしてガソリンスタンドが見えてくると駅はもうすぐそこ。

image by:赤池リカ

当時の千住大橋といえば、かなり古びた雰囲気で、住んでいる人もおじいさんやおばあさんが多く、開発途中のせいかいつも工事が行われているエリアでした。

image by:赤池リカ

そして現在、駅前にはどどーんと大きな「ポンテポルタ千住」という商業施設が誕生。

マクドナルドもあるし、大戸屋もあるし、GUもあるし、KALDIもある…。いつのまに千住大橋はこんなにきらびやかな場所になってしまったのでしょうか。家族連れはもちろん、ヤングな人たちもちらほら見かけるほど、駅近くはにぎわっているよう。


image by:赤池リカ

千住大橋駅自体も綺麗で大きな駅に大変身。かつてはこんなに色味の多い駅ではなかったような気がしてなりません。

「日高屋」の看板が神々しい image by:赤池リカ

当時、駅にはマクドナルドと小さなスーパー、おうどん屋さんと酒屋さんが入っていて、休日はそのおうどん屋さんでお昼ご飯を食べていました。

ひとりでも入りやすいカウンターのお店で、「讃岐うどん」を食べられることから四国の懐かしの味を思い出してよく行っていました。まだ東京になれないころの憩いの場でしたが、残念ながら閉店してしまったようです。

image by:赤池リカ

駅を含め付近はとても変わってしまったようですが、なかには懐かしいお店もまだ残っていました。

この場所に住んでいるころ、行列が絶えない様子を見ていつか行きたいと思っていたお店があります。それが「ラーメン二郎 千住大橋駅前店」です。

image by:赤池リカ
image by:赤池リカ

しかし、田舎者の私はひとりで東京の行列のできるお店に並ぶ勇気がありませんでした。

いまではばりばり目黒二郎(通称・メグジ)に通うほどの自称ジロリアンだし、ひとりで行列に並ぶことなんてお茶の子さいさい。コールもすらすらということができます。

残念ながら今回はお店がしまっていたためチャレンジできませんでしたが、だからこそ、またここに訪れる理由ができたような気がします。

駅の周りは家族連れや学生など、昔とは住む層が変わっていて、なんだか私の知っている千住大橋とは違う場所のよう。それでも、見慣れない光景なのにどこか懐かしい。知らないお店ばかりなのに、ジモトに帰ってきたような気がしたのです。

いま読まれてます
エアトリ 憧れの北欧。デンマーク・コペンハーゲンで暮らすように旅をする
2011年春。田舎から上京した私が初めて知った都会は足立区「北千住」だった
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます