ゴミ捨てで仮装も?世界各地の「新型コロナの息抜き」方法

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2020/05/04

アート再現チャレンジ「#BetweenArtandQuarantine」

最後は、アメリカのロサンジェルスにある「 J・ポール・ゲティ美術館」の呼び掛けでスタートした遊びになります。

同館は石油王のゲティが1954(昭和29)年につくった美術館で、新石器時代から古代のギリシャ、ローマ、エトルリア(現トスカーナ地方)の美術品から始まり、中世から20世紀初頭のヨーロッパの芸術作品、さらにさまざまな写真作品をコレクションする美術館になります。

この美術館がSNSで訴えた試みが、「#BetweenArtandQuarantine」チャレンジになります。ハッシュタグの英語を日本語に訳すと、「芸術と隔離の間で」といった感じ。

 
 
 
 
 
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Getty(@gettymuseum)がシェアした投稿

チャレンジの内容は、世界的に知られる芸術作品を家庭用品を使って再現し、撮影して公式SNSにシェアするといった一連の遊びになります。

特に再現する芸術作品が、 J・ポール・ゲティ美術館収蔵の作品でなくても構わないみたいですが、ルールは次の通りです。

  1. Choose your favorite artwork(好きな芸術作品を選ぶ
  2. Find three things lying around your house(家にある3つのアイテムを探す
  3. Recreate the artwork with those items(好きな芸術作品をそれらのアイテムで再現する

この取り組みは大いに盛り上がっているようで、執筆時点でinstagramには19,604件の投稿が見られます。投稿者のなかには、日本人も含まれているみたいですね。

同じく芸術を使ったコロナ対策でいえば、ウクライナ文化省とウクライナ情報政策省主導の「Art of Quarantine」もあります。

Quarantineとは先ほどど同じく「隔離」という意味です。日本語にすれば、「隔離の芸術」といった感じで、政府が地元のクリエイティブエージェンシーと組んで始めた取り組みになります。

image by:yu-jas / Shutterstock.com

世界の有名絵画に出てくる登場人物に、マスクをつけさせたり、手袋をはめさせたり、カード払いをさせるなど、新型コロナウイルス感染症の拡大を予防するために必要な行動を、名画の力を借りて訴えています。芸術の力は、こういった危機的な状況でこそ、大いに力を発揮するのかもしれませんね。


このように世界各国では、さまざまな取り組みが行われています。外出が制限され、外部と切り離された日々を過ごしていると、いつまで続くのかわからない状況に不安が募るもの。それでも日常生活を楽しく、自分の心の健康を保つためには、息抜きが必要です。

普段とは違う生活スタイルで息がつまりそうなとき、慣れない環境で心が苦しいと感じたときは、無理は禁物です。気を紛らわすためにも、ゆっくり一息入れてみてくださいね。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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