ゴミ捨てで仮装も?世界各地の「新型コロナの息抜き」方法
アート再現チャレンジ「#BetweenArtandQuarantine」
最後は、アメリカのロサンジェルスにある「 J・ポール・ゲティ美術館」の呼び掛けでスタートした遊びになります。
同館は石油王のゲティが1954(昭和29)年につくった美術館で、新石器時代から古代のギリシャ、ローマ、エトルリア(現トスカーナ地方)の美術品から始まり、中世から20世紀初頭のヨーロッパの芸術作品、さらにさまざまな写真作品をコレクションする美術館になります。
この美術館がSNSで訴えた試みが、「#BetweenArtandQuarantine」チャレンジになります。ハッシュタグの英語を日本語に訳すと、「芸術と隔離の間で」といった感じ。
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チャレンジの内容は、世界的に知られる芸術作品を家庭用品を使って再現し、撮影して公式SNSにシェアするといった一連の遊びになります。
We challenge you to recreate a work of art with objects (and people) in your home.
Choose your favorite artwork
Find three things lying around your house⠀
Recreate the artwork with those itemsAnd share with us. pic.twitter.com/9BNq35HY2V
Getty (@GettyMuseum) March 25, 2020
特に再現する芸術作品が、 J・ポール・ゲティ美術館収蔵の作品でなくても構わないみたいですが、ルールは次の通りです。
- Choose your favorite artwork(好きな芸術作品を選ぶ)
- Find three things lying around your house(家にある3つのアイテムを探す)
- Recreate the artwork with those items(好きな芸術作品をそれらのアイテムで再現する)
この取り組みは大いに盛り上がっているようで、執筆時点でinstagramには19,604件の投稿が見られます。投稿者のなかには、日本人も含まれているみたいですね。
同じく芸術を使ったコロナ対策でいえば、ウクライナ文化省とウクライナ情報政策省主導の「Art of Quarantine」もあります。
Quarantineとは先ほどど同じく「隔離」という意味です。日本語にすれば、「隔離の芸術」といった感じで、政府が地元のクリエイティブエージェンシーと組んで始めた取り組みになります。
世界の有名絵画に出てくる登場人物に、マスクをつけさせたり、手袋をはめさせたり、カード払いをさせるなど、新型コロナウイルス感染症の拡大を予防するために必要な行動を、名画の力を借りて訴えています。芸術の力は、こういった危機的な状況でこそ、大いに力を発揮するのかもしれませんね。
このように世界各国では、さまざまな取り組みが行われています。外出が制限され、外部と切り離された日々を過ごしていると、いつまで続くのかわからない状況に不安が募るもの。それでも日常生活を楽しく、自分の心の健康を保つためには、息抜きが必要です。
普段とは違う生活スタイルで息がつまりそうなとき、慣れない環境で心が苦しいと感じたときは、無理は禁物です。気を紛らわすためにも、ゆっくり一息入れてみてくださいね。
- 参考
- Isolation Bin Outings: Australians turning isolation trash into social treasure – ABC
- Bin Isolation Outing
- ‘Bear hunt’ helps banish coronavirus boredom for New Zealand children-The Guardian
- CORONAVIRUS: STREET TAKES PART IN SOCIALLY DISTANT DANCING EVERY MORNING – Independent
- Collection – J. Paul Getty Museum
- Art of Quarantine – Behance
- 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け) – 厚生労働省
- image by:CEA Productions / Shutterstock.com
- ※本記事は現段階でのお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内情報および各施設などの公式発表をご確認ください。
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