それ、Hな言葉かも…日本人が海外でいいそうな「NGワード」
チョウチョウ/スペイン語
大ヒット中の『鬼滅の刃』には、チョウをモチーフにしたキャラクターが出てきます。村上春樹の『1Q84』でも、主人公の一人が関係を持つ女主人の家の温室に、チョウがたくさん出てきます。
チョウは、その美しさ、妖艶さ、はかなさのイメージが、他の作品でも上手に生かされてきました。この昆虫をくだけた形でいうと「ちょうちょ」や「ちょうちょう」になります。
ただし、「ちょうちょう」という言葉は、「スペイン語」だとちょっと下ネタに聞こえる可能性が高いので要注意です。
例えばスペイン人の留学生と村上春樹の『1Q84』について日本語で語り合っていて、作中に出てくるタマルと女主人の住居にある温室のチョウに話が及んだとします。
「あのちょうちょうが、大好きなんだよね」と日本人がいったとしたら、スペイン人の留学生は、ちょっと変な顔をするでしょう。
「ちょうちょう」は「chocho」とスペイン語で聞こえます。『西和中辞典』(小学館)で意味を調べると、ルピナスの種、シナモン入りのお菓子、子どもへのご褒美のお菓子といった意味も書かれています。
ルピナスとは、寒冷地で見かける美しい花で、藤の花が地面から咲いているようにも見えるため、「ノボリフジ」「サカサフジ」とも呼ばれているのだとか。
さらに「chocho」の言葉には、一方で「女性性器」という意味も掲載されています。
ある程度日本語が分かるスペイン人が、「あのちょうちょうが大好きなんだよね」といわれたら、「ちょうちょう」の部分だけ母国語に引っ張られて、変な解釈をしてしまうかもしれません。
日本には明治初期から昭和の第二次世界大戦の敗戦に至るまで、数多くの唱歌が学校教育用につくられました。そのなかにはご存じ、「蝶々」という歌もあります。
この出だしは、「ちょうちょう、ちょうちょう、菜の葉に止まれ」ですから、やんわりとしたリズムとのギャップで、スペイン人が聞いたら、余計にリアクションに困るかもしれませんね。