まるで海外のようなレトロ建築。国の重要文化財「東京復活大聖堂(ニコライ堂)」

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2022/07/13

何気ないお散歩でも、次々と変わる街並みを眺めながら歩くのは、心が躍るものです。ときには歴史を重ねた見事な建築も、たくさん見つけることができるのではないでしょうか。

重厚感にあふれる建物のなかでも「思わず見惚れてしまう」という声が上がるものといえば「西洋建築」。明治時代から20世紀初頭にかけて多く用いられた建築様式で、背景には物語が眠るものも多くあります。

今回は、そんな「明治時代建造の建築物」から「東京復活大聖堂(ニコライ堂)」をご紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

東京復活大聖堂(ニコライ堂)/東京都千代田区

image by:gary yim/Shutterstock.com

正教会の大聖堂としては国内最大規模として知られる「東京復活大聖堂(ニコライ堂)」。1891年に建造され、日本初の「ビザンティン様式」を取り入れた教会建築としても著名なスポットです。

正教会の教えを日本へ運んだロシア人の修道司祭・聖ニコライから通称「ニコライ堂」と呼ばれ、親しまれているこの大聖堂。ジョサイア・コンドルが設計を手掛けた、特徴的なブルーグリーンの八角型ドーム屋根が目印です。

総面積は約800平方メートルと広大で、ドーム屋根の高さも約35mにのぼり、立地する駿河台界隈では景観の一部として広く認識されています。石やレンガを用いた外観も、西洋建築らしさを醸し出しています。

「明治の名建築」のひとつに名を連ねるほどの見事な教会ながら、関東大震災で大被害に遭遇。1929年にかけて修復が施されたことで美しい姿を引き継ぎ、1962年には国の重要文化財に指定されています。

東京復活大聖堂(ニコライ堂)の魅力は?

image by:photoAC

夏目漱石や与謝野晶子など、文豪や詩人たちが残した名作にも数多く登場している東京復活大聖堂。

1994年にはさらなる改修工事が行われ、9年間かけて研究を含めた修復工事を施されたことで、ますます美しい状態が残されています。


現在もしっかりと教会としての役割が機能しており、見学可能な時間には聖堂のなかで圧巻のステンドグラスをはじめとした装飾を鑑賞することが可能。まるで中世のヨーロッパへとタイムスリップしたかのような、厳かな空気に触れることができます。

信徒・啓蒙者以外で、聖堂を拝観する場合は、毎週土曜日と日曜日(午後1時〜4時)のみ一般拝観が可能です。また、信徒以外が奉神礼を希望する場合は、日曜日の聖体礼儀のみ予約した上で参加できます。

ただし聖堂内は基本的に撮影禁止。よく晴れた日に、快晴の空にとても映える外観と共に記念撮影をすると、西洋建築の良さがより感じられますよ。

東京復活大聖堂(ニコライ堂)へのアクセス方法は?

image by:photoAC

最も好アクセスなのは、JRの中央線・総武線が乗り入れる「御茶ノ水駅」の「聖橋口」。名称からも伝わる通り、大聖堂まで徒歩で約2分という場所に位置しています。

東京メトロでは千代田線の「新御茶ノ水駅」、丸ノ内線の「御茶ノ水駅」、都営地下鉄新宿線の「小川町駅」からアクセスが可能です。

これまで専用の駐車場は設けられていなかったものの、2020年に駐車場がオープン。有料ではあるものの、車でも訪れやすくなっています。とはいえ、やはり最も適しているのは公共交通機関といえそうです。

「西洋建築」という名に相応しい、日本初の様式で建造された日本最大の正教会堂「東京復活大聖堂(ニコライ堂)」。まるで海外旅行に訪れたかのような気分を味わいに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

  • 東京復活大聖堂(ニコライ堂)
  • 東京都千代田区神田駿河台4-1-3
  • 03-3295-6879
  • 御茶ノ水(徒歩約2分)
  • 休館日:なし
  • 13:00~15:30(4月~9月は16:00まで)
  • 公式ホームページ
  • image by:gary yim/Shutterstock.com
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美容師・ヘアメイクを経て映画業界に転身。フリーの記者カメラマンとして国内外のレッドカーペット取材や俳優インタビューを行いながら、来日イベントの企画運営・PR、記者会見や舞台挨拶のMCなど洋画をメインに活動。現在は育児のため仕事をセーブし、ライターとして幅広いジャンルの記事を執筆中。

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