【入場無料】 京都1200年の食文化を感じられる「京の食文化ミュージアム・あじわい館」
京都が誇る食文化をダイジェストで学べる展示室の見どころ
豊かな四季と自然が育む京料理
京料理とは千年の都京都が持つ豊かな自然が育む多様な食材と各時代の文化を取り入れ、京の人々が代々工夫し洗練してきた料理の総称で、京文化そのものといえます。
海から遠いため魚介類は干物や塩物が中心。なかでも、昆布はとくに重要。くせのない上品な昆布出汁を使い素材本来の旨味を引き出す調理法は、京料理には欠かせません。
展示室の一角には、「だし」飲み比べコーナーがあります。「かつお」「昆布」や、あじわい館のオリジナル出汁(パック)の試飲ができます。そのまま飲んでもよし、設置されている塩や醤油で少々味付けをしてもよし。ぜひ、飲み比べてみて。
ちなみに、あじわい館オリジナル出汁パックは、お土産コーナーで購入することもできます。昆布だしの美味しさにも目覚めた私たちは、あじわい館が市場から直接仕入れる利尻昆布を購入。
昆布だしのうま味で、水炊きの野菜や豆腐が劇的に美味しくなりました!あじわい館を訪れなかったら出合えなかった感動でした!!
平安時代は公家文化、鎌倉以降中世より武家文化や茶道と共に発展した精進料理(上写真)、懐石料理、川魚料理が現代の代表的な京料理として受け継がれています。
近年、京料理(和食)はユネスコ無形文化遺産に登録され世界的にも認知されるように。京料理を通じて京文化が育んだおもてなしの精神に、ぜひ京都で触れてみてください。
京料理の世界で使われるのは主に和包丁。和包丁の原型は「日本刀」なんだとか。食材を切ったときに切断面が美しいことが特徴。繊細な京料理には欠かせない道具ですね。包丁の展示コーナーには、京都型の鰻裂き包丁や鱧骨切り包丁といった京都らしい包丁も。
願いを込めていただく、京都の行事食
祇園祭は鱧祭(はもまつり)と呼ばれるなど、年中行事にあわせた行事食が京の食文化の特色。
無病息災や家内安全などの願いを込め、暦や年中行事に合わせ行事食を作って、家族みんなで食します。伝統を守り受け継ぐ京都らしい文化といえますね。
京都人は倹約家!?おばんざい
京都の家庭で受け継がれている日常的なおかずのこと。古くより京の町衆は、「ハレ」と「ケ」のメリハリを大切にしています。
ハレの日はお祭りなどの行事の時、ケを日常と区別します。日常は質素倹約に、またもったいない精神より季節の食材を無駄なく使い切れるよう工夫してきました。
本来ケの時に食べる料理がおばんざい。毎日食べても飽きが来ない素材本来の味を生かしたシンプルな味付けが特徴です。あじわい館では、おばんざいのレシピを無料で配布中。ぜひお家で作ってみてください。