カラフルに色褪せる古き良き町並み。のんびり過ごすハワイの「オールドタウン」
コーヒーベルトで出会う小さな町「カイナリウ・タウン」
カイルア・コナから車で10分ちょっと南下し、ケアラアケクアに向かう途中に現れるのが「カイナリウ・タウン(Kainalu)」。
プランテーション時代に発展した小さな町ですが、今もなお現役で活躍する「アロハ・シアター」があることで知られ、そのフォトジェニックな景観に思わず車を停めたくなる場所です。
1932年に「タニモト・シアター」という名前でオープンしたこの劇場は、周辺のコーヒー農園の労働者たちにとって唯一の娯楽施設であり、歳月を経た今は演劇やコンサートを中心に上演する劇場として地元の人々から愛される存在に。
「アロハ・シアター」を過ぎると「オオシマ・サーフ」とゼネラルストア「オオシマ・ストア」が並び、ギュッとプランテーション時代の空気が圧縮されたような空間が漂っています。近隣にはコーヒー農園やコーヒーショップが点在するので、コーヒーベルトドライブに立ち寄りたい町です。
美しき小さな田舎町「ホノム」
ハワイ語で静かな湾を意味する「ホノム(Honomu)」は、ヒロからハマクアコーストを20分ほど北上すると出会う小さな町です。
プランテーション時代は日系タウンとして大いに栄え、その賑わいは“リトル・シカゴ”と呼ばれるほどだったと聞きますが、今はひっそりとハマクアの海を眺める静かな田舎町の風情。
1940年代の面影をしのばせるのは、わずかに残った100mほどの町並みで、ピンク色の壁が目を惹くフォトジェニックな「ホノム・イン」の隣にはいい具合にくたびれた「ホノム・シアター」、そしてカラフルに壁を塗った雑貨店やカフェが続きます。ハマクアの人気観光ポイント、アカカフォールズのすぐそばなので、セットで訪ねるのがおすすめです。
ハマクアの青い海を眺める高台の町「ホノカア」
約100年前、オアフ島のホノルル、ハワイ島のヒロに続きハワイで3番目に栄えていた町が「ホノカア(Honokaa)」です。
現在は、北周りでハワイ島を一周するときにはハマクア・コーストの玄関口の町として、またワイピオ渓谷を目指すときに通る町として知られ、日本では映画「ホノカアボーイ」の町と説明するのが一般的かもしれません。
ホノカアの中心はメインストリートであるママネストリート(別名ホノカア=ワイピオロード)で、ここにレストランやカフェ、アンティークショップなどのお店が集中し観光客の姿で賑わいます。
多くの古い町ではすでに閉館となってしまっているシアターですが、ホノカアでは「ホノカア・ピープルズ・シアター」が健在で、ノスタルジックな映画館としてホノカアのランドマークとなっています。
またメインストリートからは外れますが、ホノカアで一番有名なのが「テックス・ドライブイン」。1969年にポルトガル人が始めた老舗のドライブインで、町の人たちにとってなくてはならない存在のお店。
映画「ホノカアボーイ」では一躍マラサダが有名になりましたが、個人的にはワイピオに行くときにここでプレートランチをテイクアウトするのを定番としています。
最北端を目指す旅の途中美しき「ハヴィ」
ハワイ島北部、「ノースコハラ(North Kohala)」は美しい田園風景が広がる場所。
観光客で賑わうコナや、リゾートが建ち並ぶカイルアからコハラのコーストラインとも、東海岸のヒロから続くハマクア・コーストも、もちろん南部のディープな海とも異なる涼やかな景色が魅力です。
プランテーション時代にノースコハラの精糖産業の中心地として栄えた「ハヴィ(Hawi)」は、現在はその当時の建物がおしゃれなアートギャラリーやブティック、カフェとして利用され、ローカルカルチャーの発信地としても注目のスポットとなっています。
ロコからも美味しいと評判の「バンブーレストラン」はマストゴー。ハヴィの町は陽が暮れてからも素敵なので、B&B「コハラ・ヴィレッジイン」に宿をとりノースコハラ観光の拠点とするのもおすすめです。
お隣のカパアウにはカメハメハ大王の生誕地アイナケアがあり、その先はポロル渓谷。ハワイの聖地巡りで新しい旅の魅力に触れてみてはいかがでしょう。