0円なのにこの満足感。あまり人に教えたくない「無料お出かけスポット」7選
東京をはじめ、全国名だたる観光地はどこへ行っても外国人観光客の姿でいっぱいですね。渋谷や銀座の中心地は8割以上が外国人のように見受けられ、外国を歩いているかのような錯覚に陥るのが普通になって久しい感じ。このインバウンドの大波に円安も加わり、いろんな意味で物価上昇をヒシヒシと肌で感じる今日このごろです。
何にもしなくてもお金ってかかるものなのね、としみじみ世の常を憂いたくなりますが、こんなときにはお金をかけずとも楽しいを発見する方向に発想の転換を図りたいもの。
ということで、今回は「無料で楽しめるお出かけスポット」をご紹介したいと思います。定番スポットはあえてはずし、“知る人ぞ知る穴場スポット”を選んでみました。
都立水元公園/東京
無料スポットとして直球のド定番といえば公園。代々木公園や日比谷公園など都心にもたくさんの緑と触れ合える癒しの空間があるのは嬉しい限りです。
そんな都内の公園の中でもものすごくハイクオリティであるのに、あまりにも知名度が低いと思うのが「都立水元公園」です。東京の東の端、葛飾区に位置するこの公園は96.3ヘクタール(東京ドーム約20個分、ディズニーランドの倍)という大きさで、都内で唯一水郷の景観をもつ公園でもあります。
水郷に沿って園内にはさまざまなエリアが点在。広い芝生でのびのび過ごせる広場や鬱蒼と背を伸ばすメタセコイアが日陰をつくるメタセコイアの森、ポプラ並木、水辺の湿地帯で野鳥が観察できるバードサンクチュアリ、睡蓮が咲く池や花菖蒲園…と、豊かな水辺の自然に囲まれています。
無料で利用できるバーベキュー広場(要予約)やドッグランもあり、大人から子ども、大人数からお一人様まで、誰もが心地よく自然と触れる時間を過ごすことができます。
アクセスは、最寄り駅JR常磐線(東京メトロ千代田線乗入)金町・京成金町線京成金町から京成バス(戸ヶ崎操車場または西水元三丁目行き)「水元公園」下車後、徒歩7分。駐車場も完備されています(有料)。お弁当を持って出かけ、一日過ごしたい公園です。
- 都立水元公園
- 葛飾区水元公園・水元猿町・東金町五、八丁目・埼玉県三郷市高洲三丁目
- 03-3607-8321(水元公園サービスセンター)
- 京成金町駅
- 開園日:常時開園 ※サービスセンター及び各施設は年末年始休業
- 営業時間:サービスセンターへお問い合わせ
- ホームページ
目黒区立駒場公園/東京都
江戸時代、加賀百万石として知られた現在の石川県。その加賀藩主だった前田侯爵邸を公園として一般解放している「目黒区立駒場公園」もあまり知られていない素敵な公園です。
渋谷からほど近い東大駒場キャンパスに隣接する住宅地の中にあり、周囲をぐるりと塀で囲まれているので、そこに公園があるということに気づかない人も多いようです。
園内には化粧レンガやタイル張りのほどこされた瀟酒な洋館と書院づくりの和館があり、それぞれのアプローチ部分も含めて、これがよき雰囲気にあふれます。
公園のメインとなるのが洋館の目の前に開ける芝生エリアで、洋館を眺めながらのんびり過ごすことができます。そして、この洋館、和館ともに一部が常時無料で一般公開されているので、趣のある建築を外からも中からも眺めるという楽しみも。
重厚な造りの「旧前田家本邸洋館」は、入ると大きな踊り場のある階段が構え、その昔は舞踏会が開かれていたのだろうと思わせるような空間。
洋館とは対照的に外観からして和の風情たっぷりの「旧前田家本邸和館」では、縁側に座って庭を眺めることができ、静かに流れる時間を堪能。ここだけ空気感が異なるというか、都心とは思えないゆったりとした時間が過ごせます。
最寄りは井の頭線の駒場東大前駅ですが、線路を挟んだ反対側に「目黒区立駒場野公園」と似た名前の公園があるのでお間違いなく。入口がいくつかありますが、駒場東大前駅からだと南門の利用が便利です。すぐ隣には「日本民藝館」があり、代々木上原へも歩いて15分ほどなので、界隈の散策も兼ねてお出かけしても楽しいと思います。
- 目黒区立駒場公園
- 東京都目黒区駒場四丁目3番55号
- 03-5722-9775(道路公園課)
- 駒場東大前駅より徒歩約8分/東北沢駅より徒歩約13分
- 休園日:月曜/年末年始(12月29日~1月3日)※月曜が祝日と重なる場合はその翌日以降直近の平日
- 目黒区ホームページ
豊島区立トキワ荘マンガミュージアム/東京都
手塚治虫氏、藤子不二雄(A)氏、藤子・F・不二雄氏、石ノ森章太郎氏、赤塚不二夫氏など、名だたる巨匠たちが住み集っていた「トキワ荘」は、かつて豊島区椎名町(現南長崎)にあった伝説のアパートです。
2020年に当時の様子を忠実に再現しミュージアムとしてオープンしましたが、なんと、こちらのミュージアムは常設展時の入場料が無料なんです(特別企画展期間中は全館有料となります)。
入館はHPから事前の予約優先となりますが、無料でトキワ荘に遊びに行けるとは嬉しい限り。関連施設として、近隣には「トキワ荘マンガステーション」もあり(トキワ荘通りお休み処の三軒隣)、トキワ荘関連の書籍約6,000冊を自由に読むことができます。
マンガの聖地で過ごす休日が楽しくないはずがありません。室内なので雨の日のお出かけにもぴったり。一度と言わず、二度も三度も足を運びたくなるミュージアムです。
- 豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
- 東京都豊島区南長崎3-9-22 南長崎花咲公園内
- 03-6912-7706
- 落合南長崎駅より徒歩約5分/東長崎駅より徒歩約10分/椎名町駅より徒歩約15分
- 入館料:無料/特別企画展期間中は全館有料
- 休館日:月曜(祝日の場合は翌平日)/年末年始/展示替え期間
- 開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
- ホームページ
野毛山動物園/神奈川県
横浜、野毛山公園内にある「野毛山動物園」。名前はよく知られていると思いますが、ここが入園料無料の動物園であることはご存じでしょうか?
その充実度はなかなかのもので、キリン、ライオン、シマウマ、レッサーパンダ、チンパンジー、ペンギンなど約80種類もの動物たちが暮らしています。
1951年の開園当時から地元の方々に大切にされている憩いの場でもあり、訪れる人はライオンに会いに行くのではなく、ライオンのラージャー、レッサーパンダのイチゴ、キリンのそら(オス)とモミジ(メス)、とそれぞれの動物の顔や名前を思い浮かべてやって来ます。
日本では野毛山動物園でしか見ることができない貴重な動物もいて、リクガメの中では最も絶滅の危機にあるといわれているヘサキリクガメと、ニューカレドニアに生息する飛べない鳥・カグーの2種が飼育されています。
またモルモットやハツカネズミとのふれあい体験ができる「なかよし広場」は小さな子どもたちに大人気。動物たちとお客さん、飼育員の距離感が近いことがあたたかみのある魅力となっている「野毛山動物園」ですが、現在、本格的なリニューアル工事中のため展示内容に変更が生じる場合があり、訪れる際はHPでチェックしてください。
そして、最初に無料の動物園とお伝えしましたが、維持管理にお金がかかることは他の動物園と同じ。園内にはライオン型の募金箱が設置されているので、動物園に協力したいという人は募金をよろしくお願いします。
横浜の真ん中で可愛い動物たちに会える「野毛山動物公園」。これからも動物たちが元気に居心地よく過ごせる場所であって欲しいですね。
- 野毛山動物園
- 神奈川県横浜市西区老松町63-10
- 045-231-1307
- 桜木町駅より徒歩約15分
- 入園料:無料 ※募金箱の設置あり
- 休園日:月曜(祝日にあたる場合は翌日)/12月29日~1月1日 ※5、10月は無休。臨時開園あり。
- 開園時間:9:30~16:30(入園は16:00まで)
- ホームページ
寺家ふるさと村/神奈川県
川崎市と町田市と隣接する横浜の青葉区にある「寺家ふるさと村」は、昔ながらの水田や畑、雑木林や森が残る場所。この時期は、青々と稲穂が生い茂る水田をはじめ見渡す限りが緑と森の田園風景、秋には紅葉に染まった里山、春には菜の花で一面が賑わう風景に出会えます。
訪れた人はみな、都心からこんな近くに四季折々の自然を映す豊かな風景が広がることに驚き、遠出をせずとも田畑の風景が楽しめるとして密かな人気を集めています。
周辺を散策すると、森や池を背景に神社や水車小屋が現れ、蕎麦屋やカフェ、ギャラリーなども点在し、懐かしい里山の風景に触れながらのどかな時間を過ごし、ちょっとした小旅行気分も味わえます。
ただ、「寺家ふるさと村」は観光施設ではなく、あくまでも実際にこの田畑を耕して生活する方々の土地なので、訪れる際は作業の邪魔にならないようマナーを持って田園風景を楽しんでください。アクセスは田園都市線青葉台駅、小田急線柿生駅、JR中山駅からぞれぞれバスの利用が便利です。
- 寺家ふるさと村
- 神奈川県横浜市青葉区寺家町414
- 045-962-7414
- 青葉台駅/柿生駅/中山駅
- 開館時間:9:00〜17:00
- ホームページ
崎陽軒工場見学/神奈川県
シウマイ弁当で知られる「崎陽軒」が、横浜工場で無料の工場見学を開催しているのをご存じでしょうか?しかも無料の試食付き!工場見学では崎陽軒の歴史やシウマイの製造工程見学、シウマイ弁当のひみつなどを学ぶ内容となっています。
最後の試食まで含めて、所要時間は約90分。この工場見学はネットからの事前予約が必須ですが、工場に併設された「プチミュージアムショップ」は入場無料で当日予約なしでも簡易体験ができるそう。ショップでは「ひょうちゃん」グッズの販売もあって、「ひょうちゃん」ファンにはたまりません。
車内を模した椅子が設置され、そこに座ってシウマイを食することもできるそうで、なかなかの凝りよう。こちらでは無料の試食はありませんが、お手ごろ価格(昔ながらのシウマイ3個 120円・税込)で工場できたてのシウマイや肉まんをいただけるサービスがあります。一度は体験してみたい工場見学ですね。
- 崎陽軒 横浜工場
- 神奈川県横浜市都筑区川向町675番1号
- 045-472-5890(受付時間:9:00~12:00/13:00~17:00)
- 新羽駅/新横浜駅/小机駅よりバス・徒歩で約20分
- 参加費用:無料
- 開催日:火曜/水曜/金曜/土曜 ※毎月の月末と年末年始を除く
- 予約受付開始日:3カ月前の同日午前0時より開始
- 開催時間:9:00~/10:30~/12:30~/14:00~ ※各回約90分(試食含む)
- ホームページ
服部牧場/神奈川県
都心から気軽に遊びに行ける牧場なら宮ヶ瀬ダムの近くにある「服部牧場」はいかがでしょう。こちらの牧場もなんと入場無料。牧草地が解放されているのがポイントです。
牛や羊たちの姿を眺めて、のびのびと大地の上でリラックスすればそれだけで気分極上。牛舎がある牧歌的な風景にも癒されます。運がよければ、放牧される牛たちや羊たちの姿と、それを追いかけるシープドックも見ることができます。
敷地内にあるアイス工房「CASALINGA」で牧場こだわりの手作りジェラートやソフトクリームがいただけるのも楽しみ(有料)。
別途、有料となりますが、ふれあい牧場では、乳搾り体験(1組様10名まで・1,500円)やひつじやヤギたちへの餌やり体験など、動物たちとのふれあいメニューも色々とそろっています。BBQ施設もあるので、手ぶらで行ってBBQ を楽しむことも可能。
一日ガッツリ楽しむのもありだし、数時間の滞在でサラリと牧場に立ち寄るのもありで、なかなか使い勝手のよいお出かけスポットです。
- 服部牧場
- 神奈川県愛甲郡愛川町半原6087
- 046-281-0917
- 本厚木駅/橋本駅
- 入場料:無料
- 定休日:冬季(11月~2月)は金曜(祝日除く)
- 営業時間:10:00~17:00
- ホームページ
なんでも入場料が設定される時代において、無料で解放されている施設はなかなか貴重です。それぞれの好みにあったお気に入りのお出かけスポットが見つかるとよいなと思っています。
- image by:photoAC
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
- ※一部内容を修正しました(2024/8/22)。