鳥取県民はストレス発散が上手?全国14万人の「ココロの体力測定」
仕事、友人関係、家事育児…。日常のさまざまなシーンで、少しずつ積み重なっていく「ストレス」たちを、どのように発散していますか?近年は「働き方改革」などの社会的な施策の効果もあり、休養を取りやすい環境に変わりつつありますが、上手に息抜きできずに悩んでいる人もいるかもしれません。
株式会社メディプラス研究所は、全国の20~69歳の男女各7万人を対象に「ココロの体力測定」(ストレス指数チェック)を実施。そのデータに基づいて2019年版・女性の「ストレスオフ県ランキング」を発表しました。
そもそも「ストレスオフ」とは何?
自分では「大丈夫」と思っていても、知らず知らずのうちに蓄積されているストレス。ストレスがキャパシティを超過し、心身に蓄積することで起こる疲労状態を「ストレス性疲労」と呼び、そのストレスをオフすることを「ストレスオフ」といいます。
この「ストレスオフ指数」を調査したのが、今回のランキングです。どうやら、県によってストレス発散が上手な県、苦手な県があるのだとか。はたして、どの地域がうまくストレスをオフできているのでしょうか。
ストレス発散が最も上手なのは鳥取県民の女性だった
厚生労働省のストレスチェックを基準に算出した各県の低ストレス者の割合から、高ストレス者の割合を引いた「ストレスオフ指数」で、第1位に輝いたのは鳥取県でした。
鳥取県は、2016年に第1位を記録するも、2017年は5位、2018年は9位と落下。しかし2019年、ふたたび首位となりました。しかも、ストレスオフ指数は61.2と過去最高を記録。第2位の広島県(35.5)と、約26ポイントと大きく差をつけています。
そのほかのトップ10入りを見ると、第3位の三重県(31.7)は27位から、6位の宮崎県(25.0)は20位からと大きくジャンプアップ。2017年、2018年と2年連続で第1位だった愛媛県(17.6)は、順位は落したものの9位と、トップ10圏内をキープしています。
東邦大学名誉教授・医学博士の有田秀穂医師によると、鳥取県は「ストレスオフの重要なキーワードである、人間関係の充実やコミュニケーションを円滑にするグルーミング環境が整っている県」とのこと。
さらに、木々に囲まれ、自然を五感で感じられるなど、自然環境が身近にある生活を送っていることも重要なポイントになっているようです。
上位県に共通しているエリアは「自然との共生環境」が整い、「新旧の文化が息づいた県」として、地域満足度が高いことが伺えます。居住地域の住み心地のよさによって、日々ストレスオフを実践することができているといえそうです。
47都道府県すべてのランキング結果は、下記の通り。自分の住む県は、何位にランキングしているでしょうか。
全国的にはストレスは増加傾向に…
2016年から開始された「ココロの体力測定」。2019年の「高ストレス者」の割合は、大きく減少をみせた2018年とほぼ同じ割合を保っています。しかしながら、「高ストレス者予備軍」は年々増加傾向にあるようです。
さらに残念なことに「低ストレス者」は毎年、減少傾向の結果が出ているよう。全国的に、ストレスオフについてしっかりと考えていく必要がありそうです。
さらに細かくみてみると、女性のストレスが高い傾向が続いており、ストレス性疲労に大きく影響する「睡眠」に関して見てみると、5時間未満の人が増加。フルタイムで働きながら家事や育児に追われる人も多く、女性の忙しさが表れています。
勤務時間に関しては、フルタイム以外にもフレックス制や時短・自宅勤務が選択できたりと、働き方が多様化していることから5時間未満の労働も増えていますが、一方で9時間以上の労働もまだまだ増加傾向にあります。
今回のランキング結果からもわかるのが、ストレスと地域満足度には相関性があるということ。いま現在、居住している地域の特性を知り、自分自身でも気づかなかった「小さなストレス」に注目してみてはいかがでしょうか。
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