世界が憧れた歌川広重の浮世絵と「ファン・ゴッホ美術館」の名画たち
ゴッホが愛した「浮世絵」コレクション
19世紀の中頃、万国博覧会の出品などをきっかけに浮世絵や工芸品などの日本美術が注目され、ヨーロッパの芸術家に大きな影響を与えました。
実は、ゴッホもその「ジャポニズム」の洗礼を受けたひとり。「浮世絵」の魅力に惹かれ、日本美術のなかに発見したものを自らの作品に取り入れていたそうです。
こちらは、ゴッホが雑誌「パリ・イリュストレ」の日本特集号の表紙を元に描いた美人画。
彼は浮世絵の熱心なコレクターとして生涯に数百点もの作品を収集し、気に入った版画を模写したり、自画像や肖像画の背景に浮世絵を描き込むこともありました。
なかでも、とくに影響を受けた絵師が歌川広重(うたがわ ひろしげ)です。
ゴッホ美術館には「名所江戸百景 亀戸 梅屋舗」「名所江戸百景 大はし あたけの夕立」の模写や、彼が遺した500点以上もの浮世絵コレクションも所蔵されています。
ゴッホは日本美術独特の特異な空間効果や、強烈な色彩の平面使い、描かれる豊かな自然などに魅力を感じたのだとか。
生まれたばかりの甥のために描かれた春の花の絵。画面中央に枝を置く構図から、日本の版画にインスピレーションを得ていることが感じられますよね。
ゴッホのぬり絵でアートなおうち時間を
ゴッホの歴史をたどるオンライン鑑賞いかがでしたでしょうか。詳しい歴史やエピソードは、ファン・ゴッホ美術館の公式ホームページからも読めますので、ぜひのぞいてみてくださいね。
また、ホームページでは、お子様も楽しめるコンテンツとしてゴッホ作品のぬり絵を公開しています。
「自画像」や「ひまわり」をはじめ、13種類のぬり絵を無料でダウンロード可能。ゴッホの塗り方を研究するもよし、オリジナリティを出すもよし。ぜひ、アートなおうち時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
新型コロナウイルスの出現以前のように、気軽に海外旅行へでかけることが難しい状況は続いていますが、このおうち時間を活かし、オンラインで美術鑑賞を楽しんでみてくださいね。
- image by:ファン・ゴッホ美術館
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