ライターはマッチより先に生まれた…世界の「うそみたいな本当の話」5選

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2023/10/25

うそか本当か…人の話を聞いているとだいたい見当が付きますよね。しかし中には「うそでしょ?」と疑ってしまう本当のケースもあります。

今回は、旅に関する話から、旅先で口にする食べ物の話、あるいは旅先で出くわす生き物に関する「うそみたいな本当の話」を5つご紹介していきます。

アマゾン川には橋がない

image by:Shutterstock.com

最初は「アマゾン川」の話。アマゾン川とは、南米大陸に流れる川で、アンデス山脈からブラジル北部を流れ、大西洋に注ぐ世界屈指の大河ですね。

全長は約6,500km。北海道と沖縄の距離を倍にしたくらいの長さです。しかし、これだけ長い川に実は、橋が1本も架かっていない※のだとか(※支流を除く)。

どうして、橋が存在しないのでしょう。その理由は、いくつもの事情が重なっているみたいです。雨季によって川幅が広がったり、柔らかい堆積物によって成り立つ川岸が常に浸食されたり、巨大な浮遊物が流れてきたり…と、橋を架けるにはなかなか困難な川のようです。

ポンテ・リオ・ネグロ(ネグロ川橋)image by:Shutterstock.com

さらに、橋を結んで連結させる道路も存在しないのだそう。川そのものが交通の大動脈になっているため、橋を架ける必要性がそれほど高くないのだとか。

もちろん、ポンテ・リオ・ネグロ(ネグロ川橋)のようなアマゾン川の支流に架かる橋は存在しますが、基本的には「ない」と言えるみたいですね。

ライターはマッチよりも先に生まれた

image by:Shutterstock.com

次は、旅の形によっては必需品であり、だんろのある宿などで重宝する「マッチ」と「ライター」の話です。

以前、オーストラリアの取材で、大自然の中にあるコテージに泊まり、備え付けのマッチで暖炉に火を点けようとした経験があります。しかし、マッチの使い勝手が悪かったので、ライターがないかとフロントに聞いたら「雰囲気が出ないから置いていない」と言われました。


どうして、ライターよりマッチの方が雰囲気があるのでしょうか。恐らく印象の問題で「原始的」なツールであるマッチの方が、大自然の環境にそれこそ”マッチ”するからだと思います。ですが、実際にはマッチよりライターの方が先に作られたとをご存じでしょうか。

image by:Shutterstock.com

マッチは、1827(文政10)年の江戸時代、イギリス人が考案しました。かなりセンセーショナルな発明で、明治時代に入ると、日本でも製造されるようになります。

しかし、ライターの発明はもっと古いです。ライターの定義によって話が変わってくるのですが、ライターのような点火器という意味では、日本の平賀源内が1772(安永元)年に、刻みたばこ用点火器を発明しています。小さなハンマーで火打石を打ち、火花を飛ばしてもぐさに着火させる装置。

追って、1779(安永8)年にはイタリアで、1823(文政6)年にはドイツでも、異なる方式の点火器が発明されたと『世界大百科事典』(平凡社)に書かれています。

意外や意外、マッチよりもライターの方が世の中に先に登場しているのですね。

ダチョウの視力は25もある

image by:Shutterstock.com

動物園に行けば会える「ダチョウ」についても、うそみたいな本当の話があります。

ダチョウの視力は、人間をはるかに超えていて、人間の基準で言えば視力25.0に相当するのだとか。

野毛山動物園(横浜市)のホームページには、ダチョウは、陸上に暮らしている動物としては最も大きな眼球を持っている生き物だと書かれています。ダチョウはその大きな目を使って、3.5km先の物まで目視してしまうのだとか。3.5kmと言えば、東京駅から両国の国技館の距離よりもちょっと長いです。

次にダチョウを観察できる機会があれば、それだけの視力で自分が見られていると意識してみると面白いかもしれませんね。


ハーゲンダッツは意味のない造語

image by:Faiz Zaki/Shutterstock.com

以前利用した飛行機の機内食にハーゲンダッツのアイスクリームが出てきて、すごく満足した覚えがあります。

このアメリカ発祥のアイスクリーム、一見「ハーゲンダッツさん」という創業者の名前をブランド名にしたのかと思いきや、特に意味のない商品名なのだとか。

image by:calimedia/Shutterstock.com

創始者のルーベンマタスが、デンマークの都市コペンハーゲンと、その響きに合う「ダッツ(意味は特にない)」を組み合わせてつくった造語なのだそう。日本にも和製英語のように独自に作られたネーミングがありますが、英語圏でも造語を採用しているのは意外でした。

タコには9個の「脳みそ」がある

image by:Shutterstock.com

最後は、日本人にとってなじみ深い「タコ」の話。薬師如来がタコに乗ってきたという伝説があったり、ウシやウマを大ダコが襲って食べる物語があったりと、食用以外にも日本人の生活にいろいろな形で登場します。

そんなタコには、うそみたいな本当の話がいっぱい。例えば「頭」のように見える胴体にある大脳に加えて、複数の「脳」が存在すると言われています。

本当の脳とは違うのですが、8本ある腕の根元に、脳に似た神経節(神経細胞と神経線維が集まったこぶ)があるため、それぞれの腕を独立して動かせる仕組みになっているそう。

心臓についても、本当の心臓と、心臓に似た機能を持つ部位(えら心臓)が2カ所あります。8本ある機能的な腕を動かすために、血液を届ける強力なポンプが複数必要なので、心臓を3つも持っている生き物なのですね。

さらに、腕にある吸盤には、においを感じる機能もあるそう。なんだか、すさまじい生物ですね。

以上が、うそみたいな本当の話。まだまだ類似の話はありますから、読者の皆さんもぜひ調べてみてくださいね。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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