こんな包丁初めて…刃物のまち・関市の伝統、海外企業も頷く鍛冶技術

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2015/12/06

ドイツのテクノロジーと日本のクラフトマンシップの融合

こんな包丁初めて… 刃物 のまち・ 関 市の伝統、海外企業も頷く鍛冶技術
隙間がないか目視での確認は怠りません

誰もが一度は見たことある双子のマークでおなじみの「ツヴィリング」。1731年にドイツで創業し、その美しいデザインに高品質の技術で知られる世界でもトップクラスのメーカーです。そのツヴィリングの包丁が実は日本でも作られているのをご存知でしたか? その場所こそ、ここ関市なんです。

こんな包丁初めて… 刃物 のまち・ 関 市の伝統、海外企業も頷く鍛冶技術
800度のオーブンで加熱。プレスしやすくなるように柔らかくしていきます

工程ごとに分業体制が一般的な中、ツヴィリング関工場では、ほぼ全ての工程を内製化していて正真正銘のメイドインジャパンの包丁を作り上げています。鋭い切れ味耐食性に優れた包丁を開発するために熟練した職人たちが丁寧に作業を進めています。

こんな包丁初めて… 刃物 のまち・ 関 市の伝統、海外企業も頷く鍛冶技術
工場内で選ばれた職人のみが担当する極み本刃付け。 3段階の研ぎの工程を経て、刀をつけていきます

鋼材にふさわしい熱処理をし、形状を整え、ツヴィリング独自の刃付けによって鋭い切れ味を追求していきます。

こんな包丁初めて… 刃物 のまち・ 関 市の伝統、海外企業も頷く鍛冶技術
しなりのテストや粒子の確認といった品質管理を常に行いクオリティをチェック

そのこだわりは刃だけではなく、ハンドルとバランスにも技術を駆使し、握りやすさ、重さ、ブレードとのバランスを考慮し、長時間作業しても疲れないように調整していきます。

こんな包丁初めて… 刃物 のまち・ 関 市の伝統、海外企業も頷く鍛冶技術
いままでの包丁はなんだったんだ!というくらい驚きの切れ味

ひとつひとつの工程にかける時間と人の数が多大なため大量生産は不可能。その作業をみると1個の包丁が出来上がるまでにいかに職人たちが情熱をかけているのかを知ることができます。

世代を超えて長く付き合える一生ものの包丁

こんな包丁初めて… 刃物 のまち・ 関 市の伝統、海外企業も頷く鍛冶技術

包丁は材料を切ることができれば何でもいいという考えは根底から覆されましたし、プロたちが関市の刃物を愛用する理由もよくわかりました。ツヴィリング関工場では研ぎ直しだけではなく、ハンドル交換や刃の欠けの修理など製品のリペアも行っているので、一生使えると思えば価格も納得。

ものづくりに対する想いを感じることができた今回の関市への旅。世界に誇る日本の技術をもっと知って欲しいですし、改めて、すばらしいと思いました。

関鍛冶伝承館

住所:

  • 参考:ツヴィリング J.A. ヘンケルス ジャパン
  • image by:松崎桃子,関鍛冶伝承館
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東京生まれ。構成作家、ライター。
パリ第8大学造形美術学部修士課程終了。パリ滞在を経て、自分が生まれた日本をもっと知りたい!と思うようになりました。特に芸術祭が開催される場所を巡るのが好きです!

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