外国人観光客からも不満続出…どうなる日本の「ライドシェア」

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2023/12/01

日本で「ライドシェア」の導入が話題となっています。海外の多くの国・地域ですでに広く普及するライドシェアは、日本でも、訪日旅行客の増加や深刻なタクシー不足などを受け、各地で導入の話題が取り沙汰されています。

しかし、実際に導入するかどうかについては話がなかなか前に進んでいません。現在、日本で導入が検討されている都道府県は、神奈川県と大阪府のみ。主に「安全性の確保」「タクシー会社の経営圧迫」などが懸念とされています。

海外のライドシェアは、旅行者からしても非常に便利です。筆者ももう長年、さまざまな国・地域で利用してきました。今回は「ライドシェア」について、海外と日本を比べつつ実際の体験を交えてご紹介します。

訪日外国人から不満続出。そもそも「ライドシェア」とは?

海外のライドシェアで有名な「Uber」image by:MikeDotta/Shutterstock.com

ライドシェア」とは、一般のドライバーが自家用車を使い、有償で乗客を運ぶサービスのこと。タクシーとは異なり、特別な免許は原則不要

多くの国・地域で「Uber」「Grab」「Lyft」などがすでに普及し、住民にも旅行客にも欠かせない移動手段となっています。

日本のタクシーは2種免許が必要 image by:Karl Panganiban/Shutterstock.com

日本でも、このライドシェアの導入に対する議論が活発になってきました。その背景には、深刻な「タクシー不足」があります。

すでに「駅のタクシー乗り場は長蛇の列」「配車センターに電話しても全然つながらない」などの事態が起きています。なかには、夜の営業を取りやめたタクシー会社も。

また、訪日外国人もコロナ後に急激に増えています。外国人からすると日本に着くと「えっ、日本は『Uber』ないの?」と驚き、いきなり不便さを痛感させられる始末。

タクシーに乗るまで待たされるうえに、運転手と英語がうまく通じず、ホテルへたどり着くのすら大変…と、よく耳にします。日本に到着して第一印象がこれでは、あまりにも良くありません。


神奈川県は「三浦市」で導入検討。その内容は…

タクシー問題が起きている神奈川県南東部の三浦市。 image by:Princess_Anmitsu/Shutterstock.com

日本では、ライドシェアはいわゆる「白タク行為※」として禁止とされています(※国の許可なく白ナンバーのまま運送業を行う違反タクシー。登録自動車は緑ナンバー)。

そのため、導入へのハードルは非常に高いのが現状。しかし、導入が遅れるほど、すでにタクシー不足の日本で、この問題はますます深刻化するばかりです。

例えば、神奈川県では、旅行客が多い県南東部の三浦市を対象に、ライドシェアの導入が検討されています。その内容は、地元のタクシー会社と連携してドライバーの面接や研修などを行いながら車両管理も行うというもの。海外での一般的なライドシェアとは異なります。

もし成功すれば、神奈川県全体さらに日本全国に向け、モデルケースとなるかもしれません。しかし、たとえうまくいっても、相当な時間がかかるでしょう。

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