中華テーブル、実は日本発祥。日本人の「おもてなし心」が生んだ発明品

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2020/11/01

傘袋

image by:photoAC

雨の日にイベント会場や店舗の中などに入ると、傘の水滴が気になりますよね。引きちぎりタイプのビニール袋に傘を入れようとすると、手がぬれたり、ビニール袋とぬれた傘がくっついて上手にしまえなかったりと、なかなかうまくいかないことも。

その問題を解決するために生まれた商品が「傘ぽん」。

その歴史は精密板金加工などを行う村春製作所(神奈川県相模原市)の村上稔幸氏から、現在の販売元である新倉計量器(東京都千代田区)に試作品が持ち込まれ、製品化に至った背景があると、日本弁理士会の季刊誌に書かれています。

image by:PR TIMES

発端は、発明者である村上稔幸さんが、1991年に病院の入り口でちぎりタイプのビニール製の傘袋にぬれた傘を入れようとして困っている老婦人を助けたところからスタートするのだとか。

まさに思いやりが生んだ発明品。その製品を「おもてなしの道具」として評価し採用する国内の企業が続出し、ヒット商品になったのですね。

中華料理の回転テーブル

image by:photoAC

中華料理の回転テーブルは、中国発祥ではありません。筆者はいままで仕事柄、世界のあちらこちらを旅して周っており、中国はもちろん、東南アジアにある中華系の人たちが営む中華料理屋などでも回転テーブルを普通に現地で見かけました。

しかし、あの机は日本で生まれ、逆に中華圏に広まったという歴史があるのですね。

写真はイメージです image by: Shutterstock.com

柴崎直人監修『「おもてなし」の大研究 世界を感動させる日本の真心』(PHP出版)では、目黒雅叙園(現・ホテル雅叙園東京)という東京の格式あるホテルが紹介されています。

<中国料理における回転テーブルは、目黒雅叙園(現ホテル雅叙園東京)の創業者によって、世界で初めて開発されました>(上述の書籍より引用)

とあります。


東京・目黒にある、ホテル雅叙園東京の創業者・細川力蔵氏が、回転テーブルでお客に気持ちよく食事をしてもらいたいと開発したのですね。

江戸村のとくぞう [CC BY-SA 4.0], from Wikimedia Commons

筆者は以前、取材でホテル雅叙園東京の担当者に話を聞かせてもらった経験があります。

中華テーブルは雅叙園の建築を任された棟梁・酒井久五郎氏に創業者の細川氏が制作を依頼し、完成を見たといいます。しかもその世界初の初代回転テーブルは、いまでも現役で活躍しているとの話。驚きですね。

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