タイヤはなぜ黒い?日本唯一、ゴムと車の博物館「ブリヂストンTODAY」

Array
2019/09/28

イルカの尾びれをゴムで作る?2階、タイヤの研究と開発エリアへ

2階展示スペースの入口の様子。image by:梅原慎治
タイヤができるまで(後半工程)。image by:梅原慎治

地下の見学を終えたら、次は2階へ!2階はタイヤの研究と開発に関する資料スペースです。原料採取からタイヤが出来るまでの工程なども詳細に説明されており、非常にワクワクとしました。

タイヤはワイヤーなどを挟み込んだひとつのゴム板をあの形に形成するのではなく、いくつものパーツを組み合わせ、それを金型内で加熱、融着させて形成されるのですが、想像以上に多くのパーツから構成されていることに驚きます。

人口おびれと、それを取り付けたイルカの様子。image by:梅原慎治

そのほか、イルカの人工尾びれなども展示されていました。柔らかすぎても固すぎてもダメな上、イルカのジャンプ時には、約1tの水をかき分ける力が加わるそうなので、その固定方法などにも相当な苦労があったのだろうなと感じます。

空気の代わりに樹脂を使用して、走行時の振動を低減する構成のタイヤ。image by:梅原慎治

さて、冒頭の「タイヤはなぜ黒いのか?」ですが、タイヤの原材料である生ゴムは、硫黄などを加える事で弾性限界が向上します。これを硫化ゴムといいます。

この硫化ゴムは輪ゴムのような性質で、生ゴムに比べるとかなり高い強度を持つのですが、数トン、あるいは数十トンの車両を支えて走らせるタイヤの材料としては、強度が不足します。

このため、カーボンブラックと呼ばれる炭素の微粒子を硫化ゴムに加えることで、さらに高い強度を得るようにしているのだそう。

そして、このカーボンブラックこそ、タイヤが“黒”である理由なんです。タイヤが黒いのは、「強度を得るため」だったのですね。

一般的なタイヤに関する情報から、イルカの人工ひれまで、ゴムの利用範囲の広さを知ることができる「ブリヂストンTODAY」。


家族でも、ひとりでも楽しめる博物館です。お近くに行かれた際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

  • ブリヂストンTODAY
  • 東京都小平市小川東町3-1-1
  • 入館料:なし無料
  • 休館日:日曜、祝日
  • 10:00~16:00(最終入館15:30)
  • 公式サイト
  • image by:梅原慎治
  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。

 

いま読まれてます

埼玉県生まれ、都内在住のツーリングライター。主に関東近郊を走り周り、美味しい物や良い景色などを見つけて楽しんでいる。

Twitter

エアトリ 憧れの北欧。デンマーク・コペンハーゲンで暮らすように旅をする
タイヤはなぜ黒い?日本唯一、ゴムと車の博物館「ブリヂストンTODAY」
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます