日本人の勘違い。スシ、キモノに飽きた外国人はどこへゆく?
ここからは「アジア」と「欧米豪」の観光客で異なる日本旅行への考え方について、考えていきます。
訪日客をひと括りにするのも、また「勘違い」
日本が観光立国を目指す上で欠かせないのが、訪日客を正しく理解すること。ここからは、9つの異なる国から約2万8,000人を対象に取ったアンケートに基づいて、「アジアの旅行者」「欧米豪の旅行者」の興味の違いを比較します。
【実際に訪れた目的地】アジアは大阪、欧米豪は京都・広島の傾向が高め
どの国や地域においても、東京・大阪・京都といっ た目的地が上位を占めている点は共通していますが、中国とマレーシアでは北海道、オーストラリアとドイツでは長野が人気であることがわかりました。
アジアと欧米豪で比較すると、東京以外では大阪人気が高いのがアジア、 大阪よりも京都を好み広島への関心が高いのが欧米豪であるようです。
【訪日旅行の旅のテーマ】アジアは山好き、欧米豪は王道コースを行きたい
訪日旅行を検討するにあたって、考えている旅のテーマを聞いたところ、欧米豪・アジアともに、歴史探訪や都市観光のニーズが高いことがわかりました。東京・大阪・京都・広島などに人気が集中しているひとつの理由といえるかもしれません。
一方で、アジアでは、山岳やマウンテンリゾートが比較的人気のテーマとなっていて、欧米豪との違いが特に顕著に現れています。季節のイベントやお祭り、ビーチリゾートも高い数値が出ており、大都市圏以外にも興味関心があることがうかがえます。
【日本で買いたいもの】アジアは日用品、欧米豪は日本文化にまつわるアイテムを
日本で購入したいものを聞いたところ、アジアでも欧米豪でも共通してニーズがあるのは、雑貨や小物などの記念品となりまし た。
国と地域別に見ると、最も購買欲が旺盛なのは中国で、質問に入れた7アイテム中5アイテムにおいて、旅行者の3割以上が購入意向があると回答しています。さすが「爆買い」の国、購入意欲はほかの国と比較してもひと1倍ですね。
欧米豪ではお菓子や食品に対する購買意欲は 14%と低いものの、「日本茶・抹茶」では 31%とアジアよりも高い水準に。全体を通して文化的な商品についての購入意欲が高いとも考えられます。
【日本に対する不安】
日本に対する不安を聞いてみると、アジアと欧米でかなり違いがあることが判明。アジアでは「自然災害」が最も大きな要素となりました。
また、オーストラリアを除く欧米では「高額な飛行機チケット」「物価や滞在費用」が4割を超える高い水準となっており、経済的な点が不安に思われていることがわかりました。
国と地域別に見て特徴的なものとしては、中国では最も大きな不安要素である「外交関係や政治情勢」、インドで際立っている「食事制限に対応していない」といった点があげられます。
以上、「訪日外国人の現状」にはじまり、「日本人がしている訪日外国人に対する5つの勘違い」、そして「アジアと欧米豪での訪日旅行への興味や嗜好の違い」について紹介してきました。
訪日外国人が日本に期待していることは、出身国はもちろんのこと、個人によっても十人十色。
もし、身近で海外の人と出会うことがあれば、彼らの声に耳を傾けてみて。何が魅力に思われているのか、ニッポンの新たな一面を知るきっかけになることでしょう。
- source:PR TIMES
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